2017 Fiscal Year Annual Research Report
政府統計ミクロデータの構造化と研究利用プラットフォームの形成
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16H02013
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
椿 広計 統計数理研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 名誉教授 (30155436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 智志 統計数理研究所, データ科学研究系, 教授 (50244108)
南 和宏 統計数理研究所, モデリング研究系, 准教授 (10579410)
岡本 基 統計数理研究所, 運営企画本部, URA (90599870)
白川 清美 一橋大学, 経済研究所, 准教授 (20755095)
美添 泰人 公益財団法人統計情報研究開発センター, その他部局等, 研究員 (80062868)
星野 崇宏 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (20390586)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 経済統計学 / 統計制度 / データ利活用 |
Outline of Annual Research Achievements |
プラットフォーム設計・研究ユニットにおいては、ミクロデータをSINET経由のシンクライアント環境で分析可能とするリモートアクセス型のオンサイト拠点の試行運用については、情報・システム研究機構における拠点の移転及び設置準備を進めるとともに、多摩大学における設置を支援した。また、公的統計ミクロデータ研究コンソーシアムの運営体制の整備を支援し、個人会員の募集を開始している。 データ構造化ユニットにおいては、公的統計の編成に関するプロペンシティスコアや確率的マッチングや秘匿に関する基礎的研究を推進するとともに、統計局・統計センターにおけるプロペンシティスコア実務への適用やミクロデータのオンサイト拠点での分析結果から個人情報が識別されるリスクを如何に最小化するかについても、研究協力者の実務に対する技術的支援を行うことができた。 データ活用・効率化ユニットでは、オンサイト拠点以外のミクロデータ利活用技術としての秘密計算処理などに関する共同研究も開始した。さらに、ミクロデータ利活用に関わる研究などを進め、特に公的統計やミクロデータ利用に関する海外研究者との意見交換も行った。 研究班全体としては、平成29年9月、30年1月、2回の班会議を開催し、研究の実施状況、および、課題を共有するとともに次年度の活動方針について確認し、併せて事業者統計、欠損値処理に関して、ゲストを招いて意見聴取した。また、公的統計ミクロデータ研究コンソーシアムシンポジウムにおいて各科研ユニット(分科会)活動の報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
試行利用のためのリモートアクセス型オンサイト利用拠点構築やその支援が順調に進んだ。プロペンシティスコア法の公的統計への実装も実現した。また、海外の公的統計作成機関のデータ利活用の状況についても貴重な直接情報を収集することができた。オンサイト拠点内での分析やその審査についての実経験を積むことについてはもう少し積極的に行わなければならない。
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Strategy for Future Research Activity |
プラットフォーム設計・研究ユニットにおいては、情報・システム研究機構における公的統計ミクロデータのリモートアクセス利用拠点の構築を進め、試行運用を開始し、セキュリティ・利便性・コンプライアンスに関する研究を推進する。 データ構造化ユニットにおいては、データエディティングなどにおける統計分野既存手法を公的統計ミクロデータに適用し、有効性を確認していく。 データ活用・効率化ユニットにおいては海外機関への訪問調査委を継続実施するとともに、研究会等の学術交流運営や利用者意識調査等を実施していく。 また、公的統計ミクロデータ研究コンソーシアムと連携し、本研究班の研究するミクロデータ利活用のフレームが実効的なものとなるように努める。
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Research Products
(66 results)