2017 Fiscal Year Annual Research Report
Hematopoietic stem cell control by amino acids and development of novel therapeutic methods
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16H02661
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中内 啓光 東京大学, 医科学研究所, 特任教授 (40175485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 聡 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (50625580)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 造血幹細胞 / アミノ酸 / BCAA / 骨髄環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、本研究課題を通じて生体内におけるアミノ酸濃度バランスが造血幹細胞を制御することを明らかにした(Yata et al., Science 2016)。特に、バリン濃度が非常に低い環境下においてはin vitro, in vivo共に造血幹細胞の自己複製ならび増殖が著しく低下することを明らかにした。また本研究を行う中で、造血幹細胞を培養する培養液中の成分を見直ししなければならないという考えに至り、新たな造血幹細胞の培地成分についての報告をした(Ieyasu et al., Stem cell Reports)。その他にも本研究課題を基に造血幹細胞における研究報告を複数した(Tajima et al., Scientific reports 2017)。引き続き、アミノ酸バランスを用いた基礎研究と臨床応用への開発を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請者らは既に培養によって造血幹細胞の維持に特定のアミノ酸が必須であるというデータを得ている。アミノ酸バランスのin vivoにおける造血能への影響を調べるために特定のアミノ酸を欠く合成飼料を作成し、この飼料ならびに全てのアミノ酸を入れた飼料をそれぞれ マウスに与えたところ、造血幹細胞の数が激減することを見出している。また、両グループでの造血系の変化を経時的に解析した。造血能に異常が見られたマウスに関しては骨髄細胞をFACSにて、また骨髄、脾臓、胸腺についてはその切片を免疫蛍光染色等により詳細に解析した。その結果様々な免疫系細胞や造血系細胞で異常が認められた。これらの方法を用いることで放射線を用いない、造血幹細胞の移植法を確立した。
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Strategy for Future Research Activity |
Valine(-),Valine(+)の両方の培養液で種々の期間培養した白血病細胞からRNAを抽出し、遺伝子発現解析を行い、Valine依存性、非依存性の発現を示す遺伝子群を同定する。 ヒト造血幹細胞におけるアミノ酸バランスの機能を解析する。
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Research Products
(15 results)