2016 Fiscal Year Annual Research Report
議論の背景・過程・結果を関連づける地方政治コーパスの構築とその学際的応用
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16H02912
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
木村 泰知 小樽商科大学, 商学部, 准教授 (50400073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川浦 昭彦 同志社大学, 政策学部, 教授 (10271610)
乙武 北斗 福岡大学, 工学部, 助教 (20580179)
小林 暁雄 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20710130)
河村 和徳 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (60306868)
高丸 圭一 宇都宮共和大学, シティライフ学部, 准教授 (60383121)
坂地 泰紀 成蹊大学, 理工学部, 助教 (70722809)
内田 ゆず 北海学園大学, 工学部, 准教授 (80583575)
吉田 光男 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60734978)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 地方政治 / 地方議会会議録 / 条例 / 新聞 / コーパス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、地方政治に関する研究の活性化・学際的応用を目指して、「議論の背景「議論の過程」「議論の結果」を関連づけるコーパスを構築する。具体的には、新聞記事(議論の背景)、地方議会会議録(議論の過程)、条例(議論の結果)の3つの言語資源を地域、時間、課題の観点から関連づけることを目指している。本研究の目的は以下の3点である。 (1) 3つの言語資源(地方議会会議録・条例・新聞記事)の収集・整理 (2) 地域・時間・課題などの観点から3つの言語資源を関連づけるコーパスの構築 (3) 上記の成果を用いた、政治学・経済学・言語学・情報工学における応用研究 平成28年度は、3つの言語資源(地方議会会議録・条例・新聞記事)の収集について検討を行った。特に、地方議会会議録の整備を進めており、政治学・経済学の分野で利用できるコーパス構築に向けて、都道府県議会および県庁所在地の議会会議録の整備を進めた。政治学・経済学の分野で利用するためには、網羅性やデータの品質の保証が求められ、対象自治体および対象期間を限定する必要があった。そこで、対象期間は、統一地方選の時期に選ばれた議員の任期の平成23年4月から平成27年3月までの4年間に限定した。また、集められたデータは、テキストデータであることから、統計データとして利用できるようにするために、年度や発言者ごとに文字数や発言数を計算し、数値へ変換することとした。これらの研究成果の発表としては、言語処理に関する国際会議 (査読付き)1件、招待講演1件、言語処理学会年次大会などの口頭発表4件がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度(1年目)は、地方議会会議録、条例、新聞記事の収集について検討を行った。 ① 対象範囲と役割分担についての確認 初年度は、「議論の背景」「議論の過程」「議論の結果」を関連づけるコーパスの構築に向けて、本研究課題の問題意識の共有や、複数の言語資源を整備するための方針を決定するために、3回(豊橋技科大・成蹊大・宇都宮共和大)の打ち合わせを行った。特に、複数の言語資源の整備について、情報工学を専門とする研究者と収集の打ち合わせを行った。また、平成28年度の成果報告会として、平成29年3月に宇都宮共和大学において、2科研の合同報告会を開催した。 2科研とは、本科研「議論の背景・過程・結果を関連づける地方政治コーパスの構築とその学際的応用」(研究代表者:木村泰知)と高丸科研「学際的応用を考慮した地方議会議録コーパスの言語学的研究」(研究代表者:高丸圭一) である。 ② 地方議会会議録・条例・新聞記事を連携するコーパスの設計 本研究では、地方議会会議録・条例・新聞記事を対象として、3つの言語資源をつなぐコーパスについて検討した。本コーパスの構築では、研究分担者と共同で利用するためのサーバを構築し、収集データを共有しながら、整備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度以降の推進方策について記述する。 ① 地方議会会議録、条例、新聞記事の整理・分析 3つの言語資源に対して、研究分担者の担当を割り当て、収集・整理を進める。また、3名の補助員を短期的に雇用することで、各言語資源の収集・整理をサポートする。 ② ウェブ公開の条件と方法について 我々が収集する言語資源は、著作権について配慮する必要があるため、法律の専門家と相談することで、公開の条件を決定する。現時点では、研究者に限定して公開を進める予定である。
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Research Products
(7 results)