2019 Fiscal Year Annual Research Report
没入体感型英語スピーチ学習システムの開発と検証:視線方向と音声要素に基づく研究
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16H03079
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
冬野 美晴 九州大学, 芸術工学研究院, 助教 (30642681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齊藤 剛史 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (10379654)
中島 祥好 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (90127267)
山下 友子 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (10726334)
川瀬 義清 西南学院大学, 文学部, 教授 (20108616)
土屋 慶子 横浜市立大学, 国際総合科学部(八景キャンパス), 准教授 (20631823)
山田 祐樹 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (60637700)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | VR / パブリックスピーキング / 教材開発 / マルチメディア教材 / 英語教育 / スピーチ / 注視点解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本人が英語によるパブリックスピーキング(スピーチ、プレゼンテーション等)を効果的に行うために、ジェスチャや緊張マネジメント等を含めたパフォーマンスを体感的に学習できる仮想現実(VR:バーチャルリアリティ)学習システムを開発 し、教育に導入し効果を測ることである。パブリックスピーキングスキルは国際化が進む社会の中で強く求められているにも関わらず、一斉指導の難しさや自己練習の難しさ、また定量的観点に基づく教材の不足が指摘されている。本研究によって自己練習が可能な学習システムが開発されれば、さまざまな場面で教育に資すると期待される。 2019年度はスマートフォンバージョンの評価実験計画策定、およびこれまでの研究成果の発表を行った。また、冬野・齊藤がシステム開発のためのオーディエンスの行動分析を行いった。併せて冬野・山下がデスクトップ版システムの評価実験、およびオーディエンス行動分析に関する成果発表を複数の国際学会で実施した。 オーディエンスの行動分析について、プレゼンテーション視聴中のオーディエンスの注視点をアイトラッカーを用いて計測し、時系列データとして抽出した。そのデータをもとに、話者の特徴ごとのオーディエンスの注視行動の違いを明らかにした。特に、話者のアイコンタクトの量が、オーディエンスの行動に影響を与えることが定量的に示唆され、今後の研究開発にとって重要な成果を得ることができた。本実験結果について、日本教育メディア学会全国研究大会で口頭発表を実施し、またジャーナル投稿を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
スマートフォン版の実験に向けて計画を策定し、またデスクトップ版の実験を継続して行い、さらなるデータを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度末よりCOVID-19の影響で実験の実施に影響が出始めており、本研究においても被験者と実験者の安全確保のため実験を一時中断せざるを得ない状況となっている。当初の計画では、2020年4月~7月にスマートフォン版の検証実験を実施する予定であったが、COVID-19の感染状況によっては前期期間の実験ができない可能性も高い。その場合、年度後期にスマートフォン版の実験を行うこととする。本研究では、開発したVR/AR教材の検証実験が研究遂行上重要なプロセスの一つであり、不可欠であるため、実験時期を柔軟に変更できるよう計画を策定し、被験者と実験者の安全を第一に優先し、研究を遂行することとする。
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