2017 Fiscal Year Annual Research Report
関節柔軟性の規定因子の解明とセミテーラーメイド型肉離れ予防ストレッチング法の確立
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16H03233
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
宮本 直和 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 准教授 (20420408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福 典之 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (40392526)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 柔軟性 / 関節可動域 / 筋スティフネス / 遺伝子多型 |
Outline of Annual Research Achievements |
関節可動域が乏しいと肉離れ受傷リスクが高まると言われており、スポーツの現場では運動前に肉離れ予防を目的としてストレッチングが行われている。しかしながら、科学的根拠が欠如しているため、肉離れ受傷を予防できていないのが実状である。本研究では、最先端イメージング技術である超音波剪断波エラストグラフィを用いることによって、一つ一つの筋のスティフネス(伸びにくさ)を直接定量化することによって、関節柔軟性の規定因子を解明した上で、筋スティフネスと肉離れ受傷との関連を明らかにする。さらに、その柔軟性規定因子に影響を及ぼすと考えられる性別や年齢、トレーニング状況、遺伝子多型などの要因についても検討を行い、それらの総合的知見に基づき、セミテーラーメイド型の肉離れ予防ストレッチング法を構築・効果検証・確立することを目指す。平成29年度は、以下に記す3つの知見を得た。(1)男性の足関節可動域の個人差は、筋スティフネスの個人差および筋伸張による痛み耐性の個人差によって生じるが、女性の足関節可動域の個人差は、筋スティフネスの個人差による影響は小さく、大部分が筋伸張による痛み耐性の個人差によって生じる。(2)足関節可動域は女性の方が広いが、これは主に筋スティフネスの違いによるものである。(3)筋スティフネスの個人差には、日常的なストレッチ運動の習慣など環境要因だけではなく、遺伝要因(αアクチニン3遺伝子やエストロゲン受容体遺伝子などの遺伝子多型)も関わっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験は計画通りに進み、学会発表および論文発表も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り進める。一方で、新たな研究課題も明らかになってきたため、時間的余裕があれば研究計画以上の内容についても着手する。
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Research Products
(8 results)