2019 Fiscal Year Annual Research Report
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16H03354
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤原 聖子 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (10338593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥山 史亮 北海道科学大学, 全学共通教育部, 講師 (10632218)
江川 純一 明治学院大学, 国際学部, 研究員 (40636693)
久保田 浩 明治学院大学, 国際学部, 教授 (60434205)
木村 敏明 東北大学, 文学研究科, 教授 (80322923)
宮嶋 俊一 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (80645896)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 宗教現象学 / 宗教学 / ドイツ / オランダ / エリアーデ / 比較 / イタリア |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の集大成として聞き取り調査の内容を含む報告書を作成した他、日本宗教学会年次大会においてパネル発表「宗教現象学の歴史的展開に関する批判的再検討」を行った。分担者のうち木村は、オランダ宗教現象学派の代表ファン・デル・レーウを担当し、宗教現象学の方法論を構築しつつも難解と言われてきた『宗教現象学』「エピレゴメナ」について、その増補過程で書き換えや追加が繰り返されてきた事実に注目し、多様な側面を整理することで新たな解釈を示した。奥山は、ミルチャ・エリアーデとエラノスの連関から宗教現象学の展開を辿った。エリアーデは戦前、イオネスクの元で宗教現象学の基礎を学び、ペッタッツォーニからは宗教史学を受容し、両分野の統合を課題とした。しかし戦中、ユング、ケレーニイに接近する中で宗教現象学的傾向が強まり、エラノスに参加するようになると分析心理学と宗教現象学を重ね合わせ、その学的可能性を強調するようになった。宮嶋は、ドイツ語圏における古典的宗教現象学派の重鎮フリードリヒ・ハイラーを担当し、その主要著作『祈り』『宗教の現象形態と本質』は現象学的な方法を用いているとされてきたものの、両著作における実質的な作業は宗教現象の類型学であるため、ハイラー自身がどこまでそうした作業を「現象学的」と見なしていたかをその他のテキストを参照することによって検証した。 代表者藤原は未開拓の地域として南アジアにおける宗教現象学の影響を調べ、バングラディシュのダッカ大学の宗教学科設立において、キャントウェル・スミスの影響が多大であったことを突き止め、現在の学科の状況について聞き取りを行った。また、ドイツ・マールブルクの国際宗教学会(IAHR)アーカイブ調査により、宗教現象学史とIAHR史の関係について資料・情報を集め、その一環としてスウェーデンの宗教現象者G・ウィーデングレンの関与について共著論文をまとめた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(22 results)