2016 Fiscal Year Annual Research Report
前近代東アジアにおける術数文化の形成と伝播・展開に関する学際的研究
Project/Area Number |
16H03466
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Research Institution | Fuji Women's University |
Principal Investigator |
水口 幹記 藤女子大学, 文学部, 准教授 (40339643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜多 藍 (山崎藍) 明星大学, 人文学部, 准教授 (10723067)
名和 敏光 山梨県立大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (30291868)
佐々木 聡 大阪府立大学, 人間社会学部, 研究員 (60704963)
高橋 あやの 関西大学, 付置研究所, 研究員 (60734241)
清水 浩子 大正大学, 文学部, 非常勤講師 (80307131)
藤井 誠子 (佐野誠子) 名古屋大学, 文学研究科, 准教授 (80359827)
松浦 史子 二松學舍大學, 文学部, 講師 (80570952)
田中 良明 大東文化大学, 東洋研究所, 講師 (90709354)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 交流史 / 前近代東アジア / 術数文化 / 天地瑞祥志 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、朝鮮半島・海域と中国を中心対象地域に設定し、研究を進めていった。 1、研究検討会の開催:国内において、計三回の研究検討会を開催した。特に、第二回には、立教大学日本学研究所と「前近代東アジアにおける術数文化の伝播・展開―日本と朝鮮半島を中心として―」と題した大規模検討会を共催した。ここでは、韓国(高麗大学)から鄭淳一氏を招きご報告を頂いたほか、外部スピーカーもお招きし、広く意見交換を行い、一般聴衆へも本研究課題の意義を伝えることができた。 2、『天地瑞祥志』研究会への参加:毎月一度開催される『天地瑞祥志』研究会に参加し、本資料の輪読・校注作業が進展した。 3、国内外調査:複数の研究班メンバーが共同で韓国調査を敢行した。新羅の中心地であった慶州と多くの術数関連資料・遺物が残るソウルを中心に調査を行った。調査先は、国立金海博物館・国立慶州文化財研究所・国立慶州博物館・瞻星台(以上慶州)・国立中央博物館・国立古宮博物館・高麗大学博物館(以上ソウル)などであった。特に、近年注目を集めている韓国出土呪符木簡である火旺山城蓮池出土木簡や伝仁容寺址出土木簡を特別に閲覧できたことは、今後の朝鮮半島の歴史と術数との関連を考える上で大きな収穫であった。また、高麗大学の教授とも意見交換を行うことができ、今後の研究の足がかりを得ることができた。その他、各研究班により、各地の資料館・図書館・文庫での調査が行われた。 4、関連論文の翻訳:韓国語の論文としては、権悳永「『天地瑞祥志』編纂者に関する新しい見方―日本へ伝来された新羅天文地理書の一例―」(『白山学報』52、1999年)を、中国語の論文としては、孫小淳《天地瑞祥志提要》(薄樹人主編《中国科学技術典籍通匯》天文卷四、河南教育出版社、1993年)、他一編をそれぞれ日本語に翻訳することができ、研究班メンバー全員での共通認識形成に役立った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に基づいて、検討会・調査・校注作業・翻訳作業を行ってきた。それにより、本研究課題のキーワードでもある「術数文化」に関する基礎的な知識の共有が研究班メンバーの中のみならず、外部スピーカーなどを交えての検討会の開催・海外研究者との意見交換などを通じて、外部にも一部浸透してきたと感じている。校注に関しては、本年度は公開することができなかったが、来年度に複数公開する準備をすすめており、そのことが負に作用することにはつながっていないと思われる。 予算面でも、とくに旅費の面では早期に出張計画をたてることで、かなり支出を抑えることができ、有効な活用ができている。 以上により、おおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、次年度は「ベトナムと中国」を中心対象地域に設定し、研究を進めていく。ベトナム調査では、海外共同研究員であるファム・レ・フイ氏と密に連絡を取り、慎重に調査を行っていくつもりである。また、検討会も本年度同様に三回を予定しており、そのうち第二回はファム氏のほか、外部スピーカーも招聘し、議論を深めていきたい。 『天地瑞祥志』の校注作業も本年度同様に進めていき、雑誌などの媒体を通じ、その成果を公表していく予定である。また、海外関連論文の翻訳も本年度同様に行っていく。 以上の分析を通して解明された事柄については、各研究班メンバーが論文・学会発表などの形で、随時公表していく。
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Research Products
(48 results)
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[Presentation] “諾皋”考2016
Author(s)
名和敏光
Organizer
古文字與出土文獻語言研究國際學術研討會
Place of Presentation
広州華南師範大學
Year and Date
2016-12-18
Int'l Joint Research
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