2018 Fiscal Year Annual Research Report
トランスナショナル・ローの法理論―多元的法とガバナンス
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16H03539
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
浅野 有紀 同志社大学, 司法研究科, 教授 (70272937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横溝 大 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (00293332)
藤谷 武史 東京大学, 社会科学研究所, 准教授 (90313056)
原田 大樹 京都大学, 法学研究科, 教授 (90404029)
清水 真希子 大阪大学, 法学研究科, 准教授 (50302641)
松中 学 名古屋大学, 法学研究科, 准教授 (20518039)
長谷川 晃 北海道大学, 法学研究科, 教授 (90164813)
田村 哲樹 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (30313985)
松尾 陽 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (80551481)
加藤 紫帆 広島大学, 社会科学研究科, 准教授 (60825602)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | トランスナショナル・ロー / グローバル・ガバナンス / 法多元主義 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究第3年度に当たる本年度の中心的活動は、法哲学会において行われた統一テーマ報告「法多元主義ーグローバル化の中の法」における報告であった(11月、東京大学)。同シンポジウムでは、研究代表者である浅野及び研究分担者である長谷川・原田・松尾が、本研究課題での成果を踏まえた報告を行い、会場との意見交換を通じて多くのフィードバックを得た。 また、研究代表者である浅野は、本研究課題における研究成果を単著『法多元主義 交錯する国家法と非国家法』としてまとめ、公刊した(11月)。 さらに、実証研究については、組織規範動態WGにおいては、民事法領域におけるソフトローに関する先行研究の分析を成果として公表すると共に、ソフトロー分析のための枠組に関する研究を進め、成果として公表した。 最後に、TNLに関し多角的な検討を続けるため、国内の研究者を定期的に研究会に招聘し、意見交換を行う活動も継続した。本年度は、今年度から研究分担者に加わった加藤紫帆氏による「国境を越えた文化財の不正取引に対する抵触法的対応」、また、加藤陽氏 (近畿大学法学部)による「国連法とEU法の相克―ラディカル多元主義の理論構造とその実践的意義―」(以上6月)、稲田龍樹氏(元学習院大学教授・弁護士)による「昭和民法(家族法)と協議」というテーマでの報告を基に議論した。 これらの活動を通じて、本研究課題についての研究は、大きく進展したということが出来る。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究代表者である浅野が、本研究課題に関する成果を書籍『法多元主義 交錯する国家法と非国家法』としてまとめ、公刊することが出来たため。同書の公刊は、当初の計画以上の成果である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も、関連文献を随時物品費で購入し精査することを継続する。前年度の法哲学会での法多元主義に関するシンポジウムでの報告・意見交換を踏まえ、法哲学年報に理論面での最終成果を公表する。具体的には、研究代表者の浅野の他、研究分担者である松尾・原田・長谷川が執筆する。 また、昨年度までの方法論的検討を踏まえ、実証WG(松中を中心とした国際金融WGと清水を中心とした企業動態WG)において具体的テーマについて一定の成果を示す。京都・名古屋・札幌等において国内旅費を用いて打ち合わせ・研究会を開催しつつ、下記ワークショップを踏まえて公表する。 さらに、今年度も国内旅費を用いて法多元主義に精通する国内研究者を年1・2回招聘し、意見交換を継続する(場所は京都を予定している)。最後に、外国旅費を用いてTNLの中心的研究者を招聘して国際ワークショップを2月後半日本で開催し、理論面だけではなく実証面での研究成果を示した上でフィードバックを得ることとする。
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Research Products
(65 results)