2016 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの心的外傷関連障害治療プログラムの多機関における効果検証と応用に関する研究
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16H03747
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Research Institution | Hyogo Earthquake Memorial 21st Century Research Institute |
Principal Investigator |
亀岡 智美 公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構, こころのケアセンター, 副センター長 (90512294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 佐枝子 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 准教授 (20456924) [Withdrawn]
齋藤 梓 目白大学, 人間学部, 専任講師 (60612108)
友田 明美 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 教授 (80244135)
八木 淳子 岩手医科大学, 医学部, 講師 (80636035)
岩垂 喜貴 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, その他 (90559668)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | TF-CBT / PTSD / Trauma / Child / Adolescent / Randamized controt trial / CBT / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
欧米で、子どものトラウマ関連障害への第一選択治療として推奨されているTF-CBT (Trauma-Focused Cognitive Behavioral Therapy)のわが国における無作為化比較試験は、兵庫県こころのケアセンターと被害者支援都民センターにおいて平成25年度から引き続き取り組んでいるが(UMIN000010699)、今年度は5例の登録があり、これまでに通算合計23例が登録された(目標サンプル数30例)。 全国3箇所の機関におけるTF-CBTの試行的実施については、岩手医大/いわてこどもケアセンターで心的外傷性悲嘆に対するTF-CBT2例を含む4例が終了(そのほか4例が現在進行中)、国立国際医療研究センター国府台病院では3例が終了、大阪府中央子ども家庭センターこころケアでは4例終了し、合計11例の実施が終了した。 TF-CBT実施前後の子どもの脳画像の比較分析に関する研究では、岩手医大で倫理審査委員会の承認を得て実施体制が整い、今年度は、1例でTF-CBT治療前後のMRI撮影が終了し、4例で治療開始前のMRI撮影を終了した。その他の機関では、現在研究体制を構築中である。また、福井大学では、TF-CBTの効果検証について、従来の心理指標とは異なる観点として生体指標から検討する関連研究分野の文献レビューを実施した。 この他に、研究班全体のTF-CBT実施スキルの向上とTF-CBTプログラムへの忠実度チェックのために、TF-CBT終了例6例について、TF-CBT公認トレーナーから指導を受けた。また、平成28年度8月から始まった「TF-CBT Train the Trainer Program for Asia(全15回)」に研究班から3名が参加しており、TF-CBTのトレーナーになるための訓練を受けている(平成28年度に8回が終了)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TF-CBTの無作為化比較試験では、着実に症例数を増やし、本研究期間内に終了できる目処が立った。3箇所の機関におけるTF-CBTの試行的実施では、合計11例を終了することができた。TF-CBT実施前後のMRI画像研究では、研究グループ内の1施設で実施体制が整い、研究を開始することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、引き続き各機関でTF-CBT実施症例を集積していく予定である。
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Research Products
(41 results)