2018 Fiscal Year Annual Research Report
On-chip Cell Measurement System with Top-down and Bottom-up Integration Approach
Project/Area Number |
16H04301
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
丸山 央峰 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (60377843)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ナノマイクロメカトロニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,光環境センサにおける蛍光退色の影響を軽減し細胞凝集体内の培養環境計測を計測することを目的として,計測後低下した蛍光強度が回復するハイドロゲル製光環境センサを作製し細胞凝集体内の環境を計測した. ハイドロゲル製光環境センサ内部では蛍光色素が拡散できる.従ってセンサの一部分を蛍光励起(同時に退色も発生)し計測した後,適切な時間間隔を置くことで退色部へ周囲の未退色の色素が拡散し蛍光強度が回復する.本研究では温度センサ,酸素センサ,pHセンサを作製した.センサ材には水,親水性光硬化性樹脂のPEGDA,重合開始剤のOmnirad1173,界面活性剤のPluronic127を用い,また蛍光色素にはRhodamine B(温度)または[Ru(bpy)3Cl2](酸素濃度)またはFITC(pH)を用いた.これらの混合液をMineral oil中で撹拌後,紫外線を照射し樹脂をラジカル重合することで直径10±7 μmのマイクロビーズ状のセンサを作製した.作製したセンサの蛍光強度を10秒間隔で繰り返し計測したところ,従来のポリスチレン製のセンサに比べ蛍光強度低下が大きく軽減された.また作製した3種類のセンサはそれぞれ環境の温度,酸素濃度,pHに応じて蛍光強度が変化した. 細胞凝集体の培養状態を評価するため,細胞とセンサを同時凝集させる方法,および細胞凝集体にセンサを注入する方法でセンサ入りの細胞凝集体を作製した.また細胞凝集体外にもセンサを設置し,共焦点レーザ顕微鏡を用いて細胞凝集体内外のpHを5日間計測した.そして細胞凝集体の外部から内部にかけてpHのより大きな低下を確認し,中心付近では0.7のpH低下を確認した.以上より,蛍光回復を利用した長時間計測が可能なハイドロゲル製光環境センサを用いて細胞の代謝による細胞凝集体内に生理状態計測に成功した.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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