2016 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of stress ratio on fatigue strength and thickness effect of welded joint improved by HFMI
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16H04608
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
丹羽 敏男 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (10208267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 知明 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (50358397)
穴井 陽祐 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (60470051)
安藤 孝弘 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (30425756)
津村 秀一 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (10782526)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 材料・構造力学 / 疲労強度改善効果 / 超音波ピーニング / 板厚効果 / 応力比 |
Outline of Annual Research Achievements |
両振り応力条件下における高周波機械衝撃(HFMI)処理による疲労強度改善効果と板厚効果の実験的検証実施するため、荷重非伝達型十字継手の製作を行った。供試材は、SM490A鋼(造船用鋼は市販されていないためAH36相当で、板厚10mm、22mm、40mm、50mmの4種類)とした。試験片形状は、船体構造の主要3継手の1つである荷重非伝達型十字継手であり、付加物の板厚は主板厚と同じで、付加物の長さは主板厚の2倍とした。溶接方法は半自動CO2溶接、溶接脚長は共通構造規則(CSR)B編 F2溶接基準に準拠(たとえば、t=50mmの場合、脚長14mm以上)とした。 板厚ごとにすべての試験片を切り出せる大きさの試験体を製作した場合、溶接時の熱変形が大きくなることから、2体の試験体を製作し、この試験体から試験片を切り出すこととした。二次加工処理としては、各船級の設計基準にも採用されているグラインダ処理とHFMI処理の1種である超音波ピーニング(UP)処理を選択した。グラインダ処理材は、試験体に処理を施した後、試験片を切出すこととし、UP処理材は、試験片切出しの際に疲労強度改善効果に寄与する要因の一つである圧縮残留応力が開放される恐れがあることから試験片を切出した後、UP処理を施すことにした。UP処理材、溶接まま材ならびにグラインダ処理材の一部(板厚50mm)の試験片切り出しを実施した。 UP処理材については、UP処理した溶接止端部の止端半径を歯科印象材を用いて計測し、応力集中係数を算出した。H29年度の予算でUP処理した溶接止端部の残留応力を計測し、最小荷重時に残留応力を加えた応力値が圧縮の降伏応力を下回る条件下(応力比)を決定した後、て疲労試験を実施する。 なお、先行研究で実施した応力比0.05の疲労強度データは、今後参照できるよう溶接学会に査読付き論文として投稿し、掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、平成28年度は、UP処理材のみ試験片を作成し、残留応力計測ならびに応力集中係数を算出し、最小荷重時に残留応力を加えた応力値が圧縮の降伏応力を下回る条件(応力比)を決定した後、疲労試験を開始する予定であった。しかしながら、予算の関係で、溶接まま材やグラインダ処理材の一部の試験片製作を先行して実施したため、疲労試験が未実施となった。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度未実施となった残留応力測定を早急に実施し、試験条件を確定した後、疲労試験を実施する。その他に関しては、計画通り研究を進める予定である。
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