2017 Fiscal Year Annual Research Report
Modification of polyketide synthase and elucidation of enzyme reaction which is difficult in chemical synthesis, and creation of novel natural products
Project/Area Number |
16H04905
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
高橋 俊二 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, ユニットリーダー (30311608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 英夫 公益財団法人高輝度光科学研究センター, タンパク質結晶解析推進室, 研究員 (90377903)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | リベロマイシン / ポリケチド合成酵素 / 異種発現 / 放線菌 / 機能ドメイン改変 |
Outline of Annual Research Achievements |
人知を超えた構造と強い生理活性から天然化合物は創薬シード探索源として重要である。近年、微生物のゲノム解読が進展し、様々な二次代謝産物の生合成遺伝子クラスターが見出されているが、これらに含まれるユニークな遺伝子の機能を最大限に活用し創薬シード化合物を生産することがポストゲノム時代の重要課題である。我々は、骨関連疾患治療薬として注目されているリベロマイシンA (RM-A) 生産菌の全ゲノム解読及びRM-A生合成遺伝子群の解析により、特異なポリケチド骨格形成の鍵となる遺伝子群及び未知生合成反応を触媒する新奇酵素群を見出した。本研究では、化合物の構造形成に重要なポリケチド合成酵素の機能改変、及び難化学合成反応を触媒する生合成酵素群の機能解明により、新規天然化合物の創出基盤の構築を目指している。そこで、RM-A生合成遺伝子クラスター全長をBACベクターに導入後に、放線菌で異種発現を検証するとともに、ポリケチド合成酵素 (PKS)のドメイン改変を行い天然化合物の構造多様化を検討した。また、RM-A生合成遺伝子クラスターから取得されたスピロアセタール環構造を水酸化する酵素の結晶構造を基盤とした部位特異変異の導入、有機合成化学的に困難な3級水酸基エステル化反応の分子レベルでの解析、脂肪酸生合成に関わる新規酵素の解析を進めた。以上の知見を統合することによって、ポリケチド化合物の構造多様化に向けたコンビナトリアル生合成を展開している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ポリケチド構造の多様化: Streptomyces avermitilis (SUKA17株)をホストに用いて形質転換体を調製し、RM-A生産を確認した。また、BACベクターを保有する大腸菌を使用し、acyltransferase (AT)ドメイン改変に必要な機能部位の検討を行った。 結晶構造を基盤としたスピロアセタール水酸化酵素の改変: P450revIと基質RM-Tの共結晶構造を基盤として、導入した部位特異的変異酵素を複数作成し反応を解析した。 3級水酸エステル化機構の解明 : 異種発現・精製した酵素の結晶化条件の検討、基質を用いた共結晶化等を検討した。また、得られた結晶についてX線構造解析を行った。 脂肪酸生合成に関わる新規酵素の反応機構解析: 酵素RevRの精製とX線構造解析に適した結晶化条件の検討を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
ポリケチド構造の多様化:リベロマイシンA (RM-A) 生合成遺伝子クラスター全長を有するBACベクターを構築し、Streptomyces avermitilis (SUKA17株)をホストに用いて異種発現することにより、RM-A生産するシステムを確認出来ている。昨年度はacyltransferaseドメイン改変にλRed法を用いた。本年度は、ゲノム編集技術を採用し多様化を検討する。 結晶構造を基盤としたスピロアセタール水酸化酵素の改変:本年度も引き続きP450変異導入による基質特異性の改変を検討する。 3級水酸エステル化機構の解明:RM-A生合成の最終段階はRM-T1からRM-Aへの3級水酸基のエステル化である。この反応は有機合成では15000気圧が必要な非常に困難な反応である。詳細な反応メカニズムを解明するために、生化学反応により機能同定した3つの酵素を精製し結晶構造解析を行う。反応中間体の基質を調製し、共結晶構造解析を試みる。また、反応機構の推定のため、SPRを用いた分子間相互作用解析を行う。 脂肪酸生合成に関わる新規酵素の反応機構解析: RM-A側鎖の生合成に関わるRevRの結晶化を引き続き行う。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Biosynthesis and structure-activity relationship studies of okaramines that target insect glutamate-gated chloride channels.2018
Author(s)
Kato, N., Furutani, S., Otaka, J., Noguchi, A., Kinugasa, K., Kai, K., Hayashi, H., Ihara, M., Takahashi, S., Matsuda, K., Osada, H.
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Journal Title
ACS Chem. Biol.
Volume: 13
Pages: 561-566
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Identification of gene cluster for telomestatin biosynthesis and efficient production in heterologous host using specific promoter.2017
Author(s)
Amagai K., Ikeda H., Hashimoto J., Kozone I., Izumikawa M., Kudo F., Eguchi T., Nakamura T., Osada H., Takahashi S., Shin-ya K.
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Journal Title
Sci. Rep.
Volume: 7
Pages: 3382
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Characterization of giant modular PKSs provides insight into genetic mechanism for structural diversification of aminopolyol polyketides.2017
Author(s)
Zhang L., Hashimoto T., Qin B., Hashimoto J., Kozone I., Kawahara T., Okada M., Awakawa, T, Ito T., Asakawa Y., Ueki M., Takahashi S., Osada H., Wakimoto T., Ikeda H., Shin-ya K., Abe I.
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Journal Title
Angew. Chem. Int. Ed.
Volume: 56
Pages: 1740-1745
DOI
Peer Reviewed
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