2018 Fiscal Year Annual Research Report
Studies of bio-regulation with D-amino acids and its application
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16H04908
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉村 徹 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (70182821)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | D-アミノ酸 / D-セリン / D-アスパラギン酸 / セリンラセマーゼ / D-アミノ酸トランスアミナーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず新規D-アミノ酸生合成酵素遺伝子の検出を目的としたファンクショナルスクリーニング系の構築を行った。そのため、まずE. coliの生育に必須なD-Glu、D-Alaの合成をそれぞれ担うグルタミン酸ラセマーゼ、アラニンラセマーゼ遺伝子を欠損した D-Glu, D-Ala要求性の大腸菌、MB3000株を作製した。同株に様々なD-アミノ酸とα-ケト酸の間のアミノ基転移反応を触媒するD-アミノ酸アミノトランスフェラーゼ(DAAT)遺伝子を導入することによって、菌体内で何らかの D-アミノ酸生合成酵素が発現した場合にD-グルタミン酸、D-アラニン要求性が相補される菌株を構築した。得られたこのD-アミノ酸要求株に既知のアミノ酸ラセマーゼ遺伝子を導入、発現させたところ、D-アミノ酸非添加培地における菌体の生育が確認され、同株がD-アミノ酸生合成酵素遺伝子のスクリーニングに使用できる可能性が示された。なおこの研究の過程で、DAATが遊離のリン酸イオンの存在下でセリンのラセミ化も触媒すること、その際リン酸がセリンの2位水素の引き抜きと付加を触媒する一般酸塩基触媒として機能することを見出した。今年度はさらに、D-Ser生合成を担うセリンラセマーゼが基質であるセリンと反応し、酵素自殺基質反応様の修飾を受けることを、放射標識したセリンの酵素タンパク質への取り込みにより確認した。このほか、ヒト尿中のD-Asp濃度とクレアチニンの比が、各個人や性別、あるいは採尿の時期にかかわらずほぼ一定になることを見出すとともに、腎疾患のリスクを有する患者の尿における同比の解析を開始した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)