2017 Fiscal Year Annual Research Report
Reassessment and Prospect of Agricultural Policy Reform in Japan
Project/Area Number |
16H04986
|
Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
生源寺 眞一 福島大学, 農学系教育研究組織設置準備室, 教授 (40196580)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 康博 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (50202213)
鈴木 宣弘 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (80304765)
荘林 幹太郎 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (10460122)
茂野 隆一 筑波大学, 生命環境系, 教授 (60292512)
伊藤 順一 京都大学, 農学研究科, 教授 (80356302)
渡辺 靖仁 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (40635827)
森田 明 宮城大学, 食産業学群(部), 准教授 (70292795)
小野 洋 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (40446480)
小嶋 大造 京都大学, 経済研究所, 特定准教授 (70774074)
氏家 清和 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (30401714)
松井 隆宏 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (10600025)
中嶋 晋作 明治大学, 農学部, 専任講師 (00569494)
竹田 麻里 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (60529709)
村上 智明 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (60748523)
西原 是良 早稲田大学, 人間科学学術院, 助教 (20714893)
山田 七絵 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター環境・資源研究グループ, 研究員 (10450537)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 農業経済学 / 農林水産物 / 農林水産業政策 / 農村 / 経済連携協定 / 農業競争力 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度は、各分野における政策のフレームワークの確認にとどまることが多かったが、それぞれで研究が進捗し、関連法制度、政策背景の整理を行った結果、分野横断的な課題も明らかになってきた。とりわけ経営所得安定対策については、今年度の研究会における多くの分野の発表から、直接・間接両面で分野共通の課題となっていることが示されて、本研究において政策の骨格に位置づけられることが把握できた。また同対策を典型事例としながら、政策決定に至るまでの政策形成と検討過程、および財政条件がもたらす政策立案上の制約が、各分野で注意深く検討されるべきことが理解された。そのことに関連して、オーラルヒストリーインタビューにおいて、食料・農業・農村基本法制定に関わる政策形成過程を詳細かつ具体的に確認することができ、研究参加者の間でその概念枠組みと関連情報を共有することができた。また同インタビューでは、あらためてガットウルグアイラウンドでの交渉状況が国内政策形成において重大な影響を与えていたことが指摘された。政策の将来像を見通す上で、現在の経済連携協定の交渉プロセスや今後の行方をどのように取り扱うかについてはあらためて検討しなければならないことが認識された。 当初の予定では1990年代から現在までの政策の展開を扱うことにしていたが、それらには歴史依存性があるため、内容を深く検討するには農業基本法時代の農政やさらにその前の段階までさかのぼる必要のあることが指摘されることもあった。最終的に成果をまとめる時は、食料・農業・農村基本法制定後20年の時期にあたるので、その期間の成果を強く意識した分析を行うことが合意された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
夏休み期間中に合宿型の研究会を実施して、長めの発表と質疑を行った。原則全員がすべての発表を聞き議論することが可能となり、政策間の連関について互いに理解を深めることができた。前年度で課題と認識された「若手研究者については、政策史に関する知識が乏しいところがあるのでプロジェクト全体でサポートする」ということについては、各分野の発表で行われる意見交換の中で対応できた。またオーラルヒストリーインタビューを実施することができ、若手研究者は政策形成の真髄に触れることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
①オーラルヒストリーインタビューについては、農林水産行政OBに講師を依頼して、食料・農業・農村基本法の制定過程を検討することにした。②2019年度の日本農業経済学会で特別セッションの研究会を実施することにした。③書籍として成果をとりまとめる際に研究成果のどの部分を取り込み、それ以外はどのように公表していくかについて再度検討する。
|
Research Products
(16 results)