2017 Fiscal Year Annual Research Report
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16H05342
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
松本 満 徳島大学, 先端酵素学研究所(次世代), 教授 (60221595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 純子 徳島大学, 先端酵素学研究所(次世代), 助教 (20451396)
西嶋 仁 徳島大学, 先端酵素学研究所(次世代), 助教 (60425410)
毛利 安宏 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 助教 (80464353)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 自己免疫疾患 / 胸腺 / 樹状細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
Aireは自己反応性T細胞の除去と制御性T細胞(Treg)産生の2つのトレランス獲得機構に作用すると考えられるが、そのメカニズムを明らかにする目的でインスリン・プロモーター下にモデル自己抗原OVAを発現するトランスジェニックマウス(RIP-OVA Tg)とAireプロモーター下でOVAを発現するノックインマウス(Aire/OVA-KI:新規に作製)を用いた。これら2種類の遺伝子改変マウスをOVA特異的TCR-Tg(OT2)と交配してclonal deletionとTreg産生を誘導し、それらのプロセスにおけるAireの役割を検討した。その結果、RIP-OVA TgモデルではmTECの発現するOVAが直接clonal deletionを誘導するのではなく、mTECから骨髄由来の抗原提示細胞にOVA抗原が受け渡されてclonal deletionが誘導されることが判明した。またそのプロセスにAireが必要であることが分かった。一方、Aire/OVA-KIモデルではmTECとBM-APCの両者が独立してAire非依存的にclonal deletionが誘導された。Treg産生については、いずれのモデルでもmTECによるTreg誘導にはAireが関与していた。このように、どの細胞が自己抗原を発現するかによってclonal deletionとTreg産生にはAireの必要性が異なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題に関連する論文を2報報告した。ただ、未解決の問題も多く残されており、さらなる研究の推進が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
Aireがどのような分子機構によってトレランスの獲得に働いているかの全貌を明らかにするためにはAireの標的遺伝子を同定することが必須のプロセスである。しかしながら、Aireタンパクは核内にnuclear dot proteinとして存在するため、比較的不溶性で生化学的な解析が容易ではない。この点についてはタンパクの専門家とも協議しながら研究を進める。一方、Aireの過剰発現によって全く膵臓ラ氏島病変病変を示さないhuAIRE-Tgが得られた。このマウスではAg transferにはたらくCD103+ DCが選択的に減少しており、DCにhuAIREを発現するとなぜCD103+ DCの減少に至るかのメカニズムの解明が必要である。また、cTECにおいて「正の選択」に重要な役割を担うbeta5t胸腺プロテアソームとの協調作用によるT細胞レパトアの形成機構については、beta5tとAireのdouble KOを作製して解析する。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Paradoxical development of polymyositis-like autoimmunity through augmented expression of autoimmune regulator (AIRE)2018
Author(s)
Hitoshi Nishijima, Tatsuya Kajimoto, Yoshiki Matsuoka, Yasuhiro Mouri, Junko Morimoto, Minoru Matsumoto, Hiroshi Kawano, Yasuhiko Nishioka, Hisanori Uehara, Keisuke Izumi, Koichi Tsuneyama, Il-mi Okazaki, Taku Okazaki, Kazuyoshi Hosomichi, Ayako Shiraki, Makoto Shibutani, Kunitoshi Mitsumori, Mitsuru Matsumoto
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Journal Title
J. Autoimmunity
Volume: 86
Pages: 75-92
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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