2017 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチ特異的な免疫複合体のエピトープの精密特定と複合体形成制御薬の基礎開発
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16H05344
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
大山 要 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 准教授 (50437860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲嶺 達夫 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 助教 (00549628)
一瀬 邦弘 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 講師 (60437895)
岸川 直哉 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 准教授 (90336181)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 免疫複合体 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の検討結果から、免疫複合体抗原をより選択的・高感度に検出するために免疫複合体から抗原のみを選択的に溶出させる必要があると考えた。そこで、従来法 (A) に加え、過去の文献 (Yarmush, Biotechnol Prog 1992; Moorhouse, J Pharm Biomed Anal 1997) を参考に pHの低い溶出液を用いて抗原-抗体を解離させ抗原を溶出する方法 (B)と、パパインで抗体のヒンジ部分を切断し、Fabと抗原を溶出する方法(C)を比較検討した。なお、ここでの検討には免疫複合体モデル (Myoglobin, 抗 Myoglobin 抗体) とヒト血清を用いた。 免疫複合体モデル の結果からPapain 溶出法 (C) が最も選択的に免疫複合体抗原を溶出することがわかった。さらに、ヒト血清での検討においても、Papain 溶出法 (C) が多量に含まれるタンパク質の影響を受けることなく、最も選択的に免疫複合体抗原を溶出し、これまで検出できなかった微量な免疫複合体抗原も検出できることが分かった。この検討結果をもとに、自己免疫疾患であるシェーグレン症候群の唾液検体の解析を行ったところ、既知の免疫複合体抗原に加え、未知の免疫複合体抗原を検出することに成功した。今回の改良で、唾液のようにタンパク量が非常に少ない検体からでも免疫複合体抗原を検出できることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
免疫複合体のエピトープ領域を消化・除去するための基礎検討がまだ終了しておらず、その後の患者自己抗体からのエピトープ配列の正確な絞込みの検討に進めていない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度に抗原選択的な同定・検出法を確立することができた。これは上記の基礎検討やエピトープ配列の絞込みを進めるうえで、重要な知見である。この方法を駆使して、平成30年度は効率的に研究を進める。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Novel anti-suprabasin antibodies may contribute to the pathogenesis of neuropsychiatric systemic lupus erythematosus.2018
Author(s)
K. Ichinose, K. Ohyama, K. Furukawa, O. Higuchi, A. Mukaino, K. Satoh, S. Nakane, T. Shimizu, M. Umeda, S. Fukui, A. Nishino, H. Nakajima, T. Koga, S. Kawashiri, N. Iwamoto, M. Tamai, H. Nakamura, T. Origuchi, M. Yoshida, N. Kuroda, A. Kawakami
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Journal Title
Clinical Immunology
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed
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