2016 Fiscal Year Annual Research Report
中国における循環器系疾患の死亡に対する住環境要因の関連性評価と防止対策の提案
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16H05751
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉野 博 東北大学, 工学研究科, 名誉教授 (30092373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鍵 直樹 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (20345383)
後藤 伴延 東北大学, 工学研究科, 准教授 (20386907)
長谷川 兼一 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (50293494)
柳 宇 工学院大学, 建築学部, 教授 (50370945)
張 晴原 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 教授 (70227346)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 循環器系疾患 / 住環境 / 中国の住宅 / 寒冷曝露 / 血圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は以下の項目した。 1. 既往の関連研究等の調査 住環境と循環器系疾患との関連性や室温と血圧変動に関する疫学調査を中心にレビューし,エビデンスとして信頼性の高い知見を収集し,共同研究者間で情報共有した。また,中国での各種疾患の死亡に関する統計データを政府機関より入手し,それらの季節変化や地域性,気温との関係について統計的に分析した。 2. 住環境と循環器系疾患との関連性に関する疫学調査 今年度は,ハルビン,チチハル,北京,上海,州)の住宅を対象とした調査を実施した。調査は,各地域の都市部と農村部の住宅を対象とし,一地域の合計100世帯を確保し,冬期のアンケート調査を実施した。アンケート調査は,高齢者を優先的に被験者とし,高齢者を含む世帯を対象として調査用紙と液晶温度計を配布し,調査用紙への記入,居間と寝室,便所の温度の読み取りを依頼した。室内温度の読み取りを,起床時(朝)と夕食後の団らん時(夜)の1日2回,1週間にわたって依頼した。アンケートの内容は,冬期の住環境に影響を与える要因について尋ね,室内温熱環境,住宅設備,住まい方,シェルター性能,居住者特性が把握できるように配慮する。また,被験者の既往歴や生活習慣(喫煙,食事,入浴,一日の活動等)についても尋ねた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現地の大学教員との協力関係を築くことができ,中国各地方の住宅を対象として滞りなく調査実施が可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度は,調査予定地域の半数に対して実施することができた。今後,予定地域での対象を募り,同様の方法で調査を実施する。併せて,得られた調査データの分析を進める。
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