2018 Fiscal Year Annual Research Report
チェルノブイリ周辺国における非放射線誘発小児・若年者甲状腺がんの分子疫学調査研究
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16H05832
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
光武 範吏 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 准教授 (50404215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高村 昇 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (30295068)
サエンコ ウラジミール 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 准教授 (30343346)
ログノビッチ タチアナ 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 助教 (30423643)
高橋 純平 長崎大学, グローバル連携機構, 助教 (50574026)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 甲状腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
H30年度もベラルーシ、ミンスクにあるがんセンターより試料を定期的、順調に収集できた。ミンスク市にある長崎大学代表部を通しての事務手続きも特に問題なく順調であった。これまでと同様に、現地にてフォローアップ中の患者に来院を依頼し、採血した血液よりリンパ球を抽出、数回に分けて長崎大学へ輸送した。研究分担者が数回訪問し、クオリティコントロールを行っている。本年度は100例を収集し、これで総収集数は230例程度となり、試料収集は予定通り順調に進行している。 今年度も甲状腺癌関連遺伝子多型の論文がいくつか発表され、新たな遺伝子座も出てきた。これらについても、本研究で解析が可能かどうか検討中であるが、やはり本研究で予定されている試料数では十分な検出力が得られないものもあり、今後の試料収集について検討する必要が考えられた。その他、ベラルーシの小児病院を訪問し、コントロールゲノム収集についての打ち合わせを行った。ロシアのモスクワ内分泌センター、同じくロシアのオブニンスク医学放射線研究センターからのサンプル提供も可能となったが、その数は非常に限られており、現時点では高い効果は望めず、収集を保留している。ただし、研究交流体制は維持し、今後はコントロールゲノム収集についての検討を行っていく。 これまでに収集した試料から、FOXE1 (PTCSC2) locus、NKX2-1 (PTCSC3) locus、DIRC3 locus、NRG1 locus等のオッズ比が高いものから予定通り遺伝子型の決定を開始した。TaqManプローブを用いた定量PCR装置を使った手法を用いている。こちらも特に問題なく順調に進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り年間100例程度の試料を順調に収集中である。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度も引き続き症例収集を進めると同時に、試料からのDNA抽出、遺伝子型の決定、データ解析を行う。
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Research Products
(8 results)