2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the mechanism that regulates centrosome-dependent migration of the nucleus
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16H06169
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
高鳥 直士 首都大学東京, 理学研究科, 准教授 (70404960)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 胚発生 / 細胞極性 / 核移動 / mRNA局在 / 細胞形態 |
Outline of Annual Research Achievements |
胚葉形成は,動物胚発生の重要な初期過程である.中胚葉と内胚葉は中内胚葉細胞から作られる.しかし,中内胚葉細胞の子孫細胞のうち,どれが中胚葉になり,どれが内胚葉になるのか決めている機構の詳細は,多くの動物で不明である.私は脊索動物のホヤを材料に,中内胚葉細胞の娘細胞の一方が中胚葉,もう一方が内胚葉になる仕組みを調べている.昨年までの解析により,中・内胚葉運命が異なる細胞に分離されるには,中内胚葉細胞の核が,将来中胚葉細胞を作る側に移動し,Not転写因子をコードするmRNAが中内胚葉細胞の将来中胚葉になる側に局在することが重要であることが示唆されていた.細胞核の移動方向は,PtdIns(3,4,5)P3に依存することが示唆されていたが,核移動の詳細は不明であった.2018年度は中心体と核の位置変化を詳細に解析し,中心体の一方が,中内胚葉細胞の決まった領域に移動すること,その後の中心体と核の相対的位置関係の変化により核が中胚葉側に移動することがわかってきた.この中心体が移動する先の領域は,将来分裂溝を生じる領域であることが統計的解析から支持され,中心体と核の相対的位置関係の変化が,核とNot mRNAを将来の中胚葉細胞に分配するのに重要であることが示唆された.画像解析ソフト(FIJI)とRを組み合わせた,細胞面積・体積計測プログラムを作成し,細胞形態変化が核位置を相対的に中胚葉側に移動させるのに貢献していることがわかってきた.中内胚葉細胞の形態変化の原因を分子レベルで明らかにしつつあり,結果が揃ってきたので,投稿論文の準備を進めている.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
日本遺伝学会第90回大会 Best Papers賞
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