2018 Fiscal Year Annual Research Report
Roles of a circadian photopigment melanopsin in mammals
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16H06174
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
羽鳥 恵 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任准教授 (90590472)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 光受容 / メラノプシン / オプシン |
Outline of Annual Research Achievements |
哺乳類の光応答反応は「見ること」である視覚と「視覚以外の光応答」である非視覚応答の2種に大別される。実験マウスMus musculusを使用した研究により、数%の網膜神経節細胞に青色光感受性のオプシンであるメラノプシンが発現し、視細胞層の桿体・錐体に加えて第三の光受容細胞として機能することが明らかになってきた。メラノプシン発現網膜神経節細胞は自身が感受した光のみならず、桿体・錐体からの光情報を統合して脳に伝達し、概日時計の位相調節、睡眠、瞳孔収縮、および夜行性生物のマウスでは光回避行動などの非視覚応答を担う。メラノプシンは桿体・錐体のオプシンと比べて明るい光に反応し、活性を持続するユニークな光受容体である。メラノプシンは桿体・錐体の光受容体とは異なり、無脊椎動物のオプシンに類似してると考えられている。視覚応答・非視覚応答を理解するために、メラノプシン発現網膜神経節細胞内で光情報がいかに制御されているのかの解明に取り組んだ。 メラノプシンが光刺激後にリン酸化され、アレスチンを介して不活性化されること、およびこの過程に必要な細胞内アミノ酸残基を見出した。具体的には、メラノプシンはGPCRファミリーの中でも長い細胞内C末端を保有しており、そのC末端領域内に種間で保存されているセリンスレオニン領域を見出した。その領域のアレスチンによるリン酸化が光応答の終了スピードを規定していること、さらには、βArrestin 2とβArrestin 1の両者がメラノプシン細胞に発現し、光応答終了過程とメラノプシン再生に寄与することを、それぞれの遺伝子破壊マウス等を用いて明らかにした(Cell Reports 2018)。 さらに、ラットと同程度の重量の小型昼行性霊長類であるコモンマーモセットCallithrix jacchusを用い、概日時計研究を開始した(論文投稿中)。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)