2019 Fiscal Year Annual Research Report
個体レベルでの物理的損傷に対する応答・修復メカニズムの解明
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16H06220
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
兪 史幹 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (30768213)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 傷 / 癌 / 老化 / 栄養 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、個体レベルでの傷などに対する応答・修復メカニズムの解明を目指す。生体は損傷に対する修復能を持っている。数細胞レベルの損傷に対する組織修復は日常的に生じている一方、大きな傷をうけると、線維化の結果傷跡として残る場合もあれば、完全な組織再生が行われる場合もある。また組織損傷は全身への影響もあり、これは急性ショック症状として臨床的に問題となる。組織修復メカニズムが組織の種類や年齢に依存することは分かってきたが、そのメカニズムの詳細は未知である。本研究は、ショウジョウバエを用いて、従来、培養細胞や哺乳類では解析するのが非常に困難な、個体レベルでの損傷応答メカニズムの基本原理の解明を目指す。
本年は、昨年度に引き続いて、ショウジョウバエを用いて、傷だけではなく、癌、老化、栄養異常、酸化ストレス、飢餓、DNAダメージなどさまざまなストレスに対する細胞・組織・個体の反応を調べた。このことで、今後研究をしていく上で非常に重要な実験基盤が確立された。さらに遺伝学を使ったスクリーニングを行うことで、癌や老化や栄養異常などのストレスに抵抗性のあるショウジョウバエを見いだし、その変異体の解析を行なった。ストレスに抵抗性のある変異体における責任遺伝子を同定するために全ゲノムシーケンスを行い、候補遺伝子を複数にしぼりこむことができた。また個体レベルでのストレス応答に関与していると想定される新規の分泌ペプチドの解析を行うために、分泌ペプチドの変異体や過剰発現系統を作製した。分泌ペプチドの変異体や過剰発現系統を様々なストレス下におくことで、分泌ペプチドの生理的機能を探索した。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)