Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 聡 九州大学, 理学研究院, 准教授 (40221593)
酒井 慎一 東京大学, 地震研究所, 准教授 (00251455)
岡田 知己 東北大学, 理学研究科, 准教授 (30281968)
渡辺 俊樹 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50210935)
飯尾 能久 京都大学, 防災研究所, 教授 (50159547)
相澤 広記 九州大学, 理学研究院, 准教授 (50526689)
松島 健 九州大学, 理学研究院, 准教授 (40222301)
高橋 浩晃 北海道大学, 理学研究院, 教授 (30301930)
中尾 茂 鹿児島大学, 理工学域理学系, 教授 (90237214)
鈴木 康弘 名古屋大学, 減災連携研究センター, 教授 (70222065)
後藤 秀昭 広島大学, 文学研究科, 准教授 (40323183)
大倉 敬宏 京都大学, 理学研究科, 教授 (40233077)
山本 希 東北大学, 理学研究科, 准教授 (30400229)
中道 治久 京都大学, 防災研究所, 准教授 (00420373)
山中 浩明 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (00212291)
神野 達夫 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (80363026)
三宅 弘恵 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 准教授 (90401265)
纐纈 一起 東京大学, 地震研究所, 教授 (90134634)
浅野 公之 京都大学, 防災研究所, 准教授 (80452324)
松島 信一 京都大学, 防災研究所, 教授 (30393565)
福岡 浩 新潟大学, 災害・復興科学研究所, 教授 (40252522)
若井 明彦 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (90292622)
大井 昌弘 国立研究開発法人防災科学技術研究所, その他部局等, 主任研究員 (50414397)
田村 圭子 新潟大学, 危機管理本部, 教授 (20397524)
木村 玲欧 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (00362301)
井ノ口 宗成 静岡大学, 情報学部, 講師 (90509944)
前原 喜彦 九州大学, 医学研究院, 教授 (80165662)
赤星 朋比古 九州大学, 医学研究院, 准教授 (20336019)
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,今後の活断層評価や防災対策に資することを目的として,余震活動・地殻構造調査,GNSS及び変動地形学的手法を用いた地殻変動調査,阿蘇山の火山活動への影響調査,災害調査・強震観測による強震動発生特性調査,土砂災害及び地すべり発生機構調査,社会素因による被災救援,地域社会に係る影響調査,深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)の発生状況と医療活動の調査等を実施した。 その結果,変動地形学的調査やGNSS等による地殻変動観測,余震観測,強震動観測などから,2016年熊本地震を引き起こした地表地震断層および地下の震源断層の特徴が明らかになった。いずれの調査観測結果も熊本地震が布田川・日奈久断層帯の右横ずれ運動によって発生したことを示しているが,詳細に見ると,複数の断層面と複雑な断層形状を持つ活動であることが明らかになった。 地震災害に関しては,建物被害や斜面崩壊の実態が明らかにされ,それらの地盤・地層構造および地震応答等との関係について知見が得られた。地すべり箇所の土砂の一面せん断試験の結果から,低い密度,高い含水比と保水能力から生じる過剰間隙水圧が地すべりの発生要因であることが示された。また,災害情報や災害過程,被災救援などについての調査研究から,広域複合災害の問題点が明らかになった。避難生活から仮住まい生活への移行,復興の様子等を,社会素因による被災救援,地域社会に係る影響の観点から引き続き,調査・分析し,今後の地震災害対応に活かすことが必要である。さらに,避難時の車中泊などによるエコノミークラス症候群の調査の結果,熊本地震血栓症予防プロジェクトの有効性が確かめられ,早期対応の重要性を指摘した。これらの調査研究に加え,過去の熊本地震についても歴史資料の調査を実施して,当該地域の地震災害の実態について知見を得た。
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