2018 Fiscal Year Annual Research Report
Lifestyle and Brain Function: Inquiry in Psychological Science into Successful Aging
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16H06325
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
積山 薫 京都大学, 総合生存学館, 教授 (70216539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 衛 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (20452881)
月浦 崇 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (30344112)
樋口 貴広 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (30433171)
寺本 渉 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (30509089)
山田 実 筑波大学, 人間系, 教授 (30525572)
上田 祥代 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50771911)
伊賀崎 伴彦 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (70315282)
鈴木 麻希 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 寄附講座講師 (80422145)
四本 裕子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (80580927)
阿部 修士 京都大学, こころの未来研究センター, 特定准教授 (90507922)
大澤 智恵 武庫川女子大学, 音楽学部, 准教授 (90726093)
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Project Period (FY) |
2016-05-31 – 2021-03-31
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Keywords | 可塑性 / 認知機能 / 加齢 / MRI / 脳 / 行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
【運動介入】バランス運動介入が高齢者の認知機能に及ぼす影響を、二重課題介入、単一課題介入、待機の3群でのランダム化比較試験で調べた。行動データでは、2つの介入方法による違いはなかったが、介入によって実行機能が上昇する傾向がみられた。【音楽マスターズ】生涯にわたって楽器練習を継続する音楽群高齢者の脳機能を非音楽群と横断比較した結果、音楽群は実行機能やタッピングにおいて非音楽群よりも成績が優れ、また、小脳で灰白質容積が大きいことがわかった。【音楽介入】(1)ワーキングメモリ課題中の脳賦活の加齢変化を、前期高齢者と後期高齢者で横断比較した結果、後期高齢者は前期高齢者よりも前頭前野で過活動がみられた。(2)新たに取り組む楽器演奏訓練が高齢者の認知機能に及ぼす効果を、ランダム化比較試験で調べた。4か月の介入で、言語記憶の成績向上と、ワーキングメモリ課題中の脳賦活の減少(神経処理効率増大)がみられた。【多感覚統合】高齢者における若者に比した過剰な多感覚相互作用について、これまでに見出していた手のみならず、足の近傍空間においても過剰な多感覚相互作用を確認した。【歩行制御】転倒危険性の高い障害物回避場面を、バーチャルリアリティで再現したシステムを用い、実環境で訓練すべき衝突回避能力を、安全に訓練できるかどうかを調べ、その可能性が確認できた。【世代間交流】世代間交流によって向上する記憶の神経基盤について、健常高齢者と若者で検証をおこなった結果、高齢者が異世代(若者)から提示された記憶を想起している際に特異的に、背内側前頭前野や外側前頭前野などの記憶想起時の動機づけに関連する領域に有意な賦活が同定された。【脳構造解析】高齢者への運動介入による脳構造変化を調べるために、surface-baseの脳構造解析をおこない、運動介入の効果を前頭前野の灰白質容積や皮質厚などの形で見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほとんどの項目で実験データ収集が完了または完了のめどがたち、データ解析結果もかなり見えてきている。
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Strategy for Future Research Activity |
収集したデータについては、最も解析に時間のかかる脳画像データも含めて解析を進め、結果の論文化、投稿に力を注ぐ。また、新たに収集するデータも含めて、研究成果の総合的な概観を示す。
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Research Products
(37 results)