2017 Fiscal Year Annual Research Report
A lexical study on the formation of new classifiers in modern Japanese
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16H06653
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田中 佑 筑波大学, 人文社会系, 特任研究員 (30779674)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 助数詞 / 類別詞 / 変化過程 / 数量詞構文 / 指示・非指示 / 集合形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「近代から現代にかけて起きた和語・漢語助数詞の新生」と「現在起こり始めている外来語助数詞の新生」という2つの事例に関する研究で構成され、両事例の記述を通じて、近現代日本語における助数詞の新生現象における変化要因の類型化と変化過程の一般化をすることを目的としている。 平成29年度は、前者に該当する「路線」「試合」に関する調査・考察を行った。その結果、助数詞の新生は意味的な変化によって生じるのではなく、形式間の類推による数量詞の統語的分布の拡張、具体的には(1)単独用法(2)被連体数量詞構文、同格数量詞構文(3)連体数量詞構文、連用数量詞構文の順に統語的分布を拡張させながら助数詞用法を確立させることが明らかとなった。 助数詞の新生は、従来の研究でも現象の存在は指摘されていたが、その変化の過程については言及されることがなかった。そのような中で、変化過程の一端を明らかにできたことは日本語史研究、言語変化研究にとって重要な意義を持つと言える。しかし、その一方で、なぜこのような順序で拡張が起こるのかについては研究期間内に十分に明らかにすることができなかった。現在のところ、数量詞構文における、(i)数量詞の指示/非指示、(ii)数量詞の機能、(iii)集合形成の在り方が関与している可能性が高いと考えているが、この中のどれか一つだけが変化に関与するのか、複数が関与するのか、さらに異なるファクターが存在するのか、など不明な点が多い。これについては、複数の事例を照らし合わせ、共通部分を抽出することが有効であると考えられるため、今後はさらに多くの助数詞について記述を進めて行く予定である。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)