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2016 Fiscal Year Annual Research Report

β酸化阻害条件下で脂質を好気的に代謝する微生物の探索と酸化脂質ライブラリーの構築

Research Project

Project/Area Number 16H06893
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

竹内 道樹  京都大学, 農学研究科, 特定助教 (40766193)

Project Period (FY) 2016-08-26 – 2018-03-31
Keywords酸化脂質 / 水酸化脂肪酸
Outline of Annual Research Achievements

β酸化阻害条件下で脂質を好気的に代謝する微生物を取得するための探索方法の確立および、確立した探索方法を用いた微生物探索を行った。様々なβ酸化阻害条件を探索したところ、微生物を乾燥菌体とすることにより、β酸化を阻害できることを明らかにした。さらに、研究室保存の乾燥菌体約1000株を対象に、37℃、300 rpmの好気条件下で脂質、特に独自に入手可能な脂肪酸を好気的に変換する菌株のスクリーニングを行った。その結果、Micrococcus luteus AKU504が水酸化脂肪酸を効率的にオキソ脂肪酸へと変換することを明らかにした。また、本菌の水酸化脂肪酸脱水素酵素にHis-tagを付与し、アフィニティーカラムにより精製した本酵素を用いて諸性質を検討したところ、本酵素は10-ヒドロキシ脂肪酸や、12-ヒドロキシ脂肪酸などの様々な水酸化脂肪酸を脱水素できた。このことから、本酵素は基質特異性の広い酵素であることを明らかにした。また、本脱水素酵素は、NAD+を補酵素として要求し、可逆的に水酸化脂肪酸を脱水素することを明らかにした。さらに、本脱水素酵素を発現する形質転換大腸菌を用い、効率的なオキソ脂肪酸生産プロセスを開発した。今回得られた脱水素酵素は、既知の反応を触媒する酵素であったが、オキソ脂肪酸生産に有用であることを明らかにした。また、探索においては、本菌株以外にも脂質を好気的に変換する微生物を取得できたため、生成物の構造決定や、反応条件の至適化を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

β酸化を阻害する簡便な条件として、乾燥菌体を用いる方法を見いだした。さらに、本条件を用いて約1000株を対象に探索を行い、独自に入手可能な脂肪酸を変換する微生物の取得に成功し、水酸化脂肪酸を効率的にオキソ脂肪酸へ変換する微生物の取得に成功した。また、上記菌株に加え、種々の酸化脂質へ変換する能力を有する微生物の取得にも成功しており、現在、本生成物の構造を決定している。
以上の結果より、現在までの進捗状況は、おおむね順調に進展していると言える。

Strategy for Future Research Activity

探索により得られた酸化脂質へと変換する微生物について、生成物の同定と、反応条件の検討を行っていく。また、各種カラムを用いた酵素精製や、ゲノム情報を基にした候補遺伝子の取得により、本菌株より反応に関与する酵素の配列情報の取得を試みる。酵素の配列情報を取得できた場合は、本酵素を発現する形質転換大腸菌を作成し、酸化脂質の効率的な生産プロセスの構築を目指す。

  • Research Products

    (1 results)

All 2017

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Bacillus megaterium F13株によるEPA酸化代謝物(17,18-EpETE)の生産条件の検討2017

    • Author(s)
      齊藤一輝、大地健介、竹内道樹、永野秀昭、岸野重信、小川順
    • Organizer
      日本農芸化学会2017年度大会
    • Place of Presentation
      京都
    • Year and Date
      2017-03-18 – 2017-03-20

URL: 

Published: 2018-01-16  

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