2017 Fiscal Year Annual Research Report
Do degenerated synovium with rheumatoid arthritis become scaffolds for abnormal synovial mesenchymal stem cells?
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16H07096
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
松村 崇史 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (90783465)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / 線維芽細胞様滑膜細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
関節リウマチ(RA)の関節破壊の主体である滑膜病変の原因細胞として、線維芽細胞様滑膜細胞(Fibroblast-like synoviocytes; FLS)が注目されている. FLSは、RA滑膜で活性化し,腫瘍様に増殖し,関節破壊を引き起こす.RAでは,リン酸化platelet-derived growth factor receptor-αβ(pPDGFRαβ)陽性FLSが蓄積し,持続的な炎症を引き起こすことが報告された.本研究では,RA患者滑膜組織のpPDGFRαβ+細胞の詳細を明らかにするため、アポトーシスおよびその関連因子について検討を行った. RA患者群25例,対照群(膝靱帯損傷患者など)13例から滑膜組織を採取した.4%PFA固定後に組織切片を作成し,滑膜の線維芽細胞様滑膜細胞マーカーであるcadherin11(CDH11) とpPDGFRαβの蛍光免疫染色を行い,陽性率を算出した.さらに,これらの細胞において,アポトーシス抵抗性マーカーのBcl-2,さらにアポトーシス関連因子のTNF receptor (TNFR), p16について蛍光免疫染色を行い,それぞれの陽性率を算出し,統計学的解析を行った. 対照群と比較し,RA群でpPDGFRαβ+CDH11-細胞を多く認めた(p<0.05). さらにRA群のpPDGFRαβ+CDH11-細胞は,TNFR-, p16-, Bcl-2+を多く認め(p<0.05),pPDGFRαβ+CDH11-細胞のTNFRの陽性率は,RA罹患期間と負の相関を認めた(r=-0.565, p<0.01).pPDGFRαβ-CDH11+細胞は,TNFR+,p16+,Bcl-2-を多く認めた(p<0.05). RAの滑膜では,pPDGFRαβ+細胞の蓄積を認め,これらの細胞はBcl-2+でアポトーシス抵抗性の性質を示した.この細胞は,細胞周期抑制因子であるp16の発現が少なく,細胞増殖を停止できていないこと,さらにTNFR-であり,アポトーシスを適切に誘導するTNFαの影響を受けていない可能性が示唆された.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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