2016 Fiscal Year Annual Research Report
終末期がん患者と家族の相互作用により創り出される穏やかさの様相
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16H07129
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
松野 史 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (20780935)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 終末期がん / 穏やかさ / 家族 / 相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究者が行った先行研究である『終末期がん患者が認知する穏やかさ』において、終末期がん患者が穏やかさを認知できることに肯定的な意味があること、終末期がん患者の穏やかさが家族や周囲の人への肯定的な影響があることを踏まえ、本研究では、終末期がん患者と家族の語り合いの場を設定したインタビューを通して、終末期という状況で患者と家族の相互作用によって創り出される様相と、終末期がん患者と家族の相互作用が各々の認知する穏やかさにどのような影響を及ぼしているかを明らかにすることを目的としている。研究参加者は、緩和ケア病棟に入院している終末期がん患者とその家族1名を1組として5組を予定している。本研究目的を達成するため、本年度は以下の内容で研究を実施した。
1.平成28年8月に交付内定を受けた後から、研究テーマの関連文献のレビューを実施し、研究者が実施した先行研究の研究結果を踏まえてインタビューガイドを作成した。 2.研究者が所属する神戸市看護大学の倫理審査委員会へ提出する資料を作成し、11月に倫理審査の申請を行い、平成29年1月に倫理審査の承認を得た。 3.平成29年1月から2月の間に研究協力を依頼する、緩和ケア病棟を有する病院などの選定を行い、3月に研究協力依頼書を発送した。 4.本研究の先行研究である『終末期がん患者が認知する穏やかさ』を平成29年2月4、5日に実施された第31回 日本がん看護学会学術集会で口演発表にて研究結果の発表を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実施のための書類作成や研究者が所属する大学の倫理審査の承認を受けることに時間を要したため、交付申請書の研究計画からやや遅れている。平成29年度は、研究協力を依頼している病院で必要な倫理審査の承認を得た後で、5組の研究協力者にインタビューを実施してデータ分析と研究結果の記述を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、平成29年4月~5月にかけて研究協力を依頼する病院への依頼及び必要な倫理審査の作業を進めていた。そして、5月の段階で倫理審査の承認を受けて、研究参加候補者へのリクルートを開始している。 今後は、5月~8月の間に2組、9月~12月に3組の研究参加者へのインタビューを実施できるように進めていく。そして、インタビューによるデータ収集と並行してインタビューの個別データのコード化を行い、5組のデータを集約してカテゴリー化し、研究結果の記述を実施する予定である。
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