2016 Fiscal Year Annual Research Report
相変化マイクロカプセル添加による自励振動ヒートパイプの性能向上と熱輸送機構の解明
Project/Area Number |
16J01153
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三浦 正義 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | 熱輸送 / 電子機器冷却 / 機能性流体 / 相変化蓄熱材 / 振動流 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,相変化マイクロカプセルを作動流体に添加することによる自励振動ヒートパイプの熱輸送性能向上手法を提案し,その手法の有用性を実験的に明らかにすることを目的とする.本年度は,まず,相変化マイクロカプセルの基礎的な相変化特性の評価を行った.相変化設定温度40℃・50℃・60℃の3種類のマイクロカプセルを供試試料として用い,これらマイクロカプセルに関する基本的な相変化特性として,示差走査熱量計により融点・凝固点・融解潜熱などを評価した.この結果から,いずれの相変化設定温度のマイクロカプセルにおいても,過冷却が発生することがわかった. つぎに,実際の自励振動ヒートパイプに相変化マイクロカプセル添加作動流体を適用することにより,作動流体にマイクロカプセルを添加することの有用性を確認した.具体的には,相変化設定温度40℃のマイクロカプセルを作動流体に約2wt%添加することにより,同一の作動流体封入条件・加熱条件・冷却条件において,マイクロカプセルを添加しない場合と比較して,往復振動する作動流体の有効熱伝導率が約10%増加することがわかった. さらに,相変化マイクロカプセルを作動流体に添加した場合の熱輸送性能の向上の理由の1つとして,液柱の往復振動により流路内壁に形成される液膜とともに加熱部流路壁近傍にマイクロカプセルが滞留することにより,マイクロカプセルと加熱部流路壁との間の熱交換が促進されることが考えられる.そこで,基礎的な検討として,自励振動ヒートパイプにおける熱輸送において影響を与えると考えられる液柱振動に伴い生じる液膜厚さを評価した.その結果,液柱振動に伴い生じる平均液膜厚さは,液柱先端の平均移動速度を代表速度として用いた平均キャピラリー数により整理できることが明らかとなった.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(4 results)