2016 Fiscal Year Annual Research Report
粒界工学に基づく加工熱処理による粒界劣化抑制法の原理解明
Project/Area Number |
16J03618
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鴇田 駿 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | 粒界工学 / オーステナイト系ステンレス鋼 / 粒界腐食 / EBSD / 加工熱処理 / 粒界性格分布 / 異常粒成長 / 溶接熱影響部 |
Outline of Annual Research Achievements |
オーステナイト系ステンレス鋼溶接熱影響部における粒界腐食をはじめとする粒界劣化現象を抑制する手法として、粒界工学に基づく加工熱処理により粒界性格分布を制御した粒界制御材の諸特性の向上が報告されている。本研究では、粒界制御のメカニズムを実験的に明らかにし、これに基づいて粒界制御のための加工熱処理法の学術的原理を構築することを目的として、研究内容1:粒界性格・構造と耐粒界腐食性の関係の調査、研究内容2:高温その場観察を用いた粒界制御中の微細組織形成過程の解明、研究内容3:最適加工熱処理条件と材料物性の関係の調査の3項目について研究を行った。 研究内容1について、304オーステナイト系ステンレス鋼にエッチングや腐食試験を行った試験片のEBSD解析や、画像解析ソフトウェアや結晶方位解析ソフトウェアを用いたデータ解析を行った。その結果、対応粒界頻度が増加しランダム粒界が不連続化した試料において耐粒界腐食性が向上することが明らかになった.また,耐粒界腐食性の効果的な向上を得るためには,十分な時間の焼鈍を行い残留したひずみを除去することが有効であることが明らかになった。研究内容2について、高温その場EBSD観察により、対応粒界頻度の増加とランダム粒界の不連続化を達成する過程の直接観察に成功した。また結晶方位関係の詳細な解析により、ランダム粒界が不連続化する過程で対応粒界を形成するような焼鈍双晶のバリアントが選択的に発生する可能性が明らかになった。研究内容3について、加工熱処理における冷間圧延の圧下率、焼鈍温度、焼鈍時間を系統的に変化させた試料のEBSD観察を行い、適度な圧下率ののちの焼鈍により生じる異常粒成長によって対応粒界頻度の増加とランダム粒界の不連続化が効果的に達成され、また焼鈍温度を高くすることで粒界性格分布の最適化による耐粒界腐食性の向上が短時間で達成されることが明らかになった。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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