2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16J03917
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 亮介 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | 単純ヘルペスウイルス1型 / カプシド / カプシド成熟化機構 |
Outline of Annual Research Achievements |
HSVカプシドは成熟過程で、カプシド成熟因子とカプシドとの相互作用し、カプシドにウイルスゲノムがパッケージングされる。しかし、未成熟なカプシドには、カプシド成熟因子の取り込み量が著しく少ないことや、カプシド成熟に伴いカプシドが立体構造が変化することから、カプシドとカプシド成熟因子の相互作用は、アロステリックに制御されることが示唆されている。しかしながら、その詳細なメカニズムは明らかとなっていない。本研究で着目しているカプシドタンパク質VP26は、カプシドの最外層に位置し、効率的なウイルス増殖に寄与することが知られているが、ウイルスのライフサイクルのどの過程に関与しているかは不明であった。そこで、本研究では、VP26がカプシドとカプシド成熟因子のアロステリックな制御、および、カプシド成熟機構に関与するという仮説を立て、解析を行った。本年度では、VP26がウイルスDNAパッケージングに寄与するキャプシドタンパク質UL17, UL25の取り込みに寄与することを明らかとした。また、VP26がウイルスDNAのキャプシドへの効率的なパッケージング、およびキャプシドの成熟を促進することも同時に明らかにした。これは、VP26が関与するUL17,UL25のキャプシドへの取り込みに起因するものと考えられる。本研究は、これまでHSV-1生活環における具体的な役割が未解明であったキャプシドタンパク質VP26がHSV-1パッケージングステップに関与する新たなパッケージング因子であることを明らかとしたものである。これらの知見は、論文にまとめ、現在投稿中である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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