2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16J05569
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
今野 北斗 東京大学, 数理科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | ゲージ理論 / Seiberg-Witten方程式 / 正スカラー曲率 / 10/8不等式 / Steenrod平方作用素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,以下の内容に関する3本のプレプリントを執筆し公表した:(1)周期的な端を持つ4次元多様体上の10/8型不等式と正スカラー曲率計量の存在問題,(2)族に対するSeiberg-Witten不変量の貼り合わせ公式とその応用,(3)族に対するBauer-Furuta不変量とSeiberg-Witten不変量の間の関係および有限次元近似から得られる族への制約 .以下それぞれについて述べる. (1)10/8不等式は4次元トポロジーの中心的な興味の対象である.一方,与えられた多様体が正スカラー曲率計量を許容するかは,Riemann幾何学における古典的問題である.本研究課題では両者を関係づけ,応用として,既存の方法が適用不能な4次元多様体に対して正スカラー曲率計量の非存在を証明した. (2)族に対するSeiberg-Witten不変量に対し,ファイバーごとの連結和に関する貼り合わせ公式を証明した.その応用として,例えば,群作用不変な正スカラー曲率計量の存在の障害を与え,いくつかの場合にその障害を計算して非自明なことを示した. (3)族に対するBauer-Furuta不変量とSeiberg-Witten不変量の間の関係を,族のSeiberg-Witten不変量の整除性定理として与えた.また,Seiberg-Witten方程式の族の有限次元近似にSteenrod平方作用素を作用させることで,4次元多様体の滑らかな族に対する制約を見いだした.Steenrod平方作用素がゲージ理論の研究において有効に用いられたのはこれが初めてであると思われる.この応用として,K3曲面の微分同相群による同相群のホモトピー商は非自明な基本群を持つことが示された.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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