2016 Fiscal Year Annual Research Report
Researches about Swiss fiscal policies in the 1990s, focusing on the reforms of the fiscal equalization systems
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16J07595
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
掛貝 祐太 慶應義塾大学, 経済学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | 財政学 / 地方財政 / スイス財政 / 財政史 / 財政調整 / スイス財政史 |
Outline of Annual Research Achievements |
10月には日本財政学会においてフルペーパーをもとにした口頭報告をおこなった(「現代スイス財政における政府間財政調整制度改革-貧しい地方政府との合意-」, 掛貝祐太,第73回日本財政学会, 2016年10月, 京都産業大学)。 この報告でのコメントをもとに、更に論文の内容を吟味し、翌月の11月にはシカゴにおける国際学会においてフルペーパーをもとにした口頭報告を行った(”Fiscal Equalization in Switzerland” , Yuta Kakegai, 41st Annual Meeting of the Social Science History Association, 2016 November, Chicago)。 上記の成果でのコメントを踏まえてまとめなおし、日本財政学会が編纂している学術誌の「財政研究」に投稿論文として11月末に投稿した。今月に受けた査読結果はマイナーリビジョンであり、現在月末の再投稿の提出期限にむけて微修正を加えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は修士課程に引き続き、90年代スイス財政における政府間財政調整制度改革に関して研究を進め、現地へ資料収集へ赴くことで、史料の追加や関係者へのインタビューによる実証水準の向上に努めるとともに、国内学会・国際学会において報告し多くの研究者の評価を受けることで多面的な角度からの研究の深化を行った。 日本財政学会では国内でほぼ唯一のスイス財政の専門家である久留米大学の世利洋介教授から、討論者として極めて有益なコメントをえることができた。 Social Science History Associationでは、Trinity CollegeのLucy Barnes教授から討論者として有益なコメントをえることができたほか、個別事例研究の枠を脱してより多面的な国際比較研究のコンテクストに置きなおすことへ再考を迫られた。それらの成果をまとめ、日本財政学会が編纂している学術誌の「財政研究」に投稿論文として11月末に投稿した。 そのため当初計画していた国内学会、国際学会での報告、および学術誌への投稿という予定は果たすことができていると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は分析する対象を財政調整から90年代スイスの社会保障改革や、Liberalizationについて研究領域を広げるため、先行研究をサーベイしている。 そのサーベイを踏まえ、7~8月にはスイスに再び資料収集に赴く予定である。この成果は2017年度に報告予定であるSocial Science History Association(既に応募済み)や、日本財政学会、社会政策学会などに報告する予定であり、その後国内外の学術誌へ投稿する。 また秋季には日本-スイス若手研究者交流事業に応募し、可能であれば長期滞在によって、より多くの一次資料に基づいた歴史的実証水準の向上を目指す。
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Research Products
(2 results)