2018 Fiscal Year Annual Research Report
酸素還元電極触媒としての銅イオン担持共有結合性有機構造体の開発
Project/Area Number |
16J09552
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩瀬 和至 大阪大学, 太陽エネルギー化学研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | 共有結合性有機構造体 / 酸素還元反応 / 二酸化炭素還元反応 / 無機炭素材料 / 第一遷移金属 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度で行った研究は、(1)金属担持共有結合性有機構造体からなる高活性な酸素還元反応(ORR)電極触媒の設計指針の提唱、と(2)これまで得られた知見の新規二酸化炭素還元反応(CRR)電極触媒への展開、の二点である。 まず、上記(1)について述べる。ORRは、種々の燃料電池のカソード反応として重要であり、安価な非貴金属のみからなる触媒の開発が強く望まれる。近年の第一原理計算による研究からORR中間体の吸着エネルギーの適切な制御がORRの高活性化に重要であることが提唱されている。そこで本研究では、種々の構造、及び金属種を有する金属担持共有結合性有機構造体のモデル構造を設計し、第一原理計算により種々のORR中間体の吸着エネルギーを見積もった。その結果、金属活性中心の配位環境及びその金属種の適切な選択が、ORR中間体の吸着エネルギー、ひいてはORR活性の高活性化に重要であることが明らかになった。 次に、(2)に関して述べる。これまで本研究課題遂行者の岩瀬は、金属担持共有結合性有機構造体を用いて、金属中心の配位環境がCRR活性の反応選択性を決める重要な要素であることを実験的に見出してきた。そこで本研究ではこの研究を更に発展させ、この知見を無機炭素材料に展開した。様々な合成条件で金属ドープ炭素材料を合成し、その二酸化炭素還元活性を測定したところ、合成条件の選択による金属活性中心の配位環境及び形態の制御が、CRR活性の制御に重要であることがわかった。この研究は日本学術振興会の若手研究者交流事業(スイス枠)の採用期間中に、スイスのポール・シェラー研究所にて行った。現在合成した触媒のより詳細な構造解析、及び合成した触媒のCRRのメカニズムについての検討を行っている。 現在、上述の2つの研究はそれぞれ結果を取りまとめ、学術論文として投稿準備中である。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)