2017 Fiscal Year Annual Research Report
急速減量法によるインスリン抵抗性および糖尿病予防効果の検証
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16J10555
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野中 雄大 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | 急速減量 / 糖代謝 / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、糖尿病の原因となる内臓脂肪を簡便かつ効果的に減少させる方法として、短期間の絶食による急速な減量が注目を集めている。しかしながら、この減量法が、内臓脂肪量および全身の糖代謝機能に及ぼす影響については必ずしも明らかではない。昨年度の研究において、連続した3日間の絶食による急速な減量を行った場合には、内臓脂肪量を大きく減少させるものの、インスリン分泌機機能を低下させることで、全身の糖代謝機能を悪化させることが明らとなった。その一方で、3日間の連続した絶食は、生体にかかる負担が大きいため、糖代謝機能を悪化させたという可能性が考えられる。そこで本年度の研究では、3日間の連続した絶食日を3回に分散し、1回の絶食に伴う負担を軽減することで、糖代謝機能に対する悪影響をなくすことができるか検討することを目的とした。 本研究の結果、高脂肪食を摂取したラットに対して、絶食を週1日、合計3回に分散して行わせた場合でも、絶食を行う度に体重が減少し、高脂肪食を自由摂取した場合と比較して、飼育終了時の体重および腹腔内脂肪量が低値を示した。一方、経口糖負荷試験の結果、絶食を分散した群では、絶食を3日間連続して行った群と同様に、血漿グルコースが高脂肪食を自由摂取した群と比較して高い値を維持、すなわち耐糖能の悪化が認められ、さらに血漿インスリンが低値を示した。以上の結果から、連続した絶食日を数回に分散し、1回の絶食に伴う負担を軽減させたとしても、数日間連続して絶食した場合と同様にインスリンの分泌機能が低下し、全身の糖代謝機能が悪化する可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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