2018 Fiscal Year Annual Research Report
人工環化mRNAを用いた生体内標的細胞特異的な遺伝子発現制御技術の開発
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16J10865
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
和田 俊輔 京都大学, iPS細胞研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | 合成生物学 / 臓器特異的遺伝子発現 / mRNA / miRNA switch / miRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度、人工mRNAの化学修飾及び5’非翻訳領域配列について種々の検討を行い、それらの結果をもとにmiR-122の標的配列を1-4つ有するFLuc mRNAを作成した。それぞれのmRNAをInvivofectamine mRNAと複合体を形成させ、ヌードマウスに20 ug/headで投与した。4時間後のイメージングにおいて、コントロールFLuc mRNAでは肝臓での発現が認められたが、miR-122の標的配列を持つFLuc mRNAを投与したマウスの肝臓ではルシフェラーゼ発現量が顕著に低下していた。また、同マウスの脾臓においてルシフェラーゼの活性が認められることからmiR-122応答型mRNAスイッチが肝臓において内在性miR-122に応答し、発現を低減させていることが示された。次にこれらのmRNAを肺へ導入し、その発現をIVISにて評価した。その結果、全てのmRNAで同程度のFLucの活性が肺で確認され、miR-122応答型mRNAスイッチが肝臓の内在性miR-122特異的に応答していることが示された。 次にmiR-122特異的にmRNAの発現がONになる単純回路を構築した。L7Aeが発現しているとKink-turn (Kt)を持つmRNAに結合し、その翻訳を妨げる。一方、miR-122によりL7Ae mRNAが分解されると、Ktを持つFLuc mRNAはL7Aeによる翻訳阻害が低下し、翻訳がONの状態となる。まず、L7Ae mRNAとFLuc mRNAの投与量比を検討した。その結果、L7Ae mRNA量対FLuc mRNA量が1:1のときに脾臓でのFLucの発現を顕著に抑制できた。また、予備検討段階ではあるが、臓器特異的にmRNAの発現をONすることに成功した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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