2017 Fiscal Year Annual Research Report
ハムシ類の水生植物利用への進化における腸内微生物群集の役割
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16J40021
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
池田 香代子 (福森 香代子) 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 特別研究員(RPD) (00644535)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2020-03-31
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Keywords | 共生細菌 / ハムシ / 共進化 / 多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
カメノコハムシ亜科の消化管に付随する共生器官およびメス成虫の生殖器官に付随する伝達器官に存在する共生細菌は、1936年の先駆的な観察以来、全く調べられていなかった。本研究課題の目的は、日本産カメノコハムシ亜科がもつ共生細菌を同定し、その多様性および宿主ハムシとの系統関係について明らかにすることである。 本年度は日本産カメノコハムシ亜科33種のうち、23種がγプロテオバクテリア内で単系統となる共生細菌を保有し、これらの種における共生細菌と宿主ハムシの系統関係は高度に一致することを明らかにした。また、10種については共生細菌も共生器官も存在しないことが判明し、高度な共進化関係の一方で、数回にわたって共生関係の喪失が生じたことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の当初の計画通り、日本産カメノコハムシ亜科の多くの種について共生細菌を同定し、宿主ハムシとの系統関係を明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、カメノコハムシ亜科がもつ共生細菌の遺伝子塩基配列の解析を進め、その多様性と宿主との共進化関係についての理解を深めていきたい。
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Research Products
(1 results)