2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of ultrasound evaluation system for fish meat using soft computing
Project/Area Number |
16K00348
|
Research Institution | Fisheries Research and Education Agency |
Principal Investigator |
徳永 憲洋 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産大学校, 講師 (00432956)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 魚肉の非破壊評価 / 超音波 / ソフトコンピューティング / 自己組織化マップ / 放射基底関数ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は超音波検査とソフトコンピューティング技術を利用し,魚を殺さずとも体外から魚体内の肉の状態を見ることができ,かつ,魚肉の物性や肉質などの多面的情報を素人でも手に取るように理解・評価できるよう視覚化表示する「非破壊的魚肉評価・検査支援システムの開発」を目標とする.最終年度の研究ではこれまでの研究結果の検証やデータのまとめ,成果発表を重点的に行った.平成28~30年度までの研究機関内においては,Integrated backscatter法(IB法)を用いた脂質量と歯応え(肉の硬さ)の推定法,およびソフトコンピューティング技術を用いた脂質量と歯応えの推定方法を提案し,それぞれ実験により有効性を示した.ソフトコンピューティング技術の提案手法は自己組織化マップ,Bag of features, 放射基底関数ネットワークから成っている.二つの提案手法の有効性を検証するためにマアジ36検体を用いた実験を行った.実験において,超音波魚体スキャン装置を用いて検体から超音波信号を得たのちに,魚肉の肉の硬さをテクスチャ測定器で測定し,さらに脂質量を分析機関に依頼し測定した.これらのデータをもとに提案手法を用いて脂質量量と歯応えの推定値を評価した.検証の結果,ソフトコンピューティング法を用いることで脂質、歯応えともに高い精度で推定可能であることが示された.本研究の成果より,超音波を用いることで魚肉の品質に関わる脂質と歯応え(肉の硬さ)を定量的かつ非破壊的に評価できることを本研究で示すことができた.超音波で魚体内の状態を評価する研究は多いが,脂質や歯応えを評価する研究はこれまでになく学術的に意義がある.また超音波の新たな利用方法として示せたことも学術的に意義があると考える.
|
Research Products
(3 results)