2016 Fiscal Year Research-status Report
ラーニングコモンズをマネジメントする「教育コーディネーター」養成プログラムの開発
Project/Area Number |
16K00444
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
上岡 真紀子 帝京大学, 高等教育開発センター, 講師 (90723156)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 教授・学習支援 / 大学図書館 / 授業改善 / ラーニングコモンズ / 専門能力開発 / 情報リテラシー教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ラーニングコモンズにおいて教授・学習支援を担当する専門的図書館員の人物モデルを示し、その養成プログラムを開発することである。 今年度は、文献調査により抽出したグッドプラクティスを対象に、訪問調査を実施した。今回は、特に、専門的図書館員が、全学レベルでの教授・学習改革や改善のためのプロジェクトで活躍した事例を抽出した。対象となったのは、エモリー大学オックスフォードカレッジ、トリニティ大学、パデュー大学である。現地では、専門的図書館員の設置の経緯、的教育改善プロジェクトの概要、プロジェクトとの関わり、具体的活動内容、および成果について、プロジェクトの関係者と専門的図書館員にインタビューを行った。 エモリー大学オックスフォードカレッジでは、図書館長にインタビューを実施し、全学のSoTLプログラムへの参加とカリキュラムマッピングのプロジェクトについてインタビューを行った。トリニティ大学では、一昨年度に終了した全学的教育改善プロジェクトについて、プロジェクトで中心的役割を果たした図書館員のコーディネーターをはじめ、図書館長、カリキュラム担当副学長、IR担当副学長、プログラムに参加した教員など関係者へのインタビューを実施した。パデュー大学では、現在進行中のプロジェクトについて、図書館のコーディネーター、ファカルティディべロップメントセンター長、ICT支援担当者へのインタビューに加え、プロジェクトの代表メンバーとプロジェクト参加者を交えてプロジェクトの経験と成果についてのディスカッションを行い、さらに、実際のプロジェクトのワークショップにファシリテーターとして参加し、プログラムの実際の様子を観察するとともに参加者へのインタビューを実施した。 今後、入手したデータを分析し、教授・学習支援を担当する専門的図書館員のプロジェクトへの関わりと、人物像を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ケーススタディを予定しているグッドプラクティス校のうち、3校への訪問と聞き取り調査を行うことができた。現地調査では、専門的図書館員の人物モデルを検討するための、具体的活動内容の詳細なデータを得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度は、収集したデータの分析を行い、専門的図書館員の人物モデルの検討を進めるとともに、候補となっている残りグッドプラクティス校への訪問調査を行う。さらに主要な国際会議への参加を通じて知り得た最新事例の調査を行う。また、図書館の専門団体などが提供している専門能力開発プログラムについて調査を開始する。
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Causes of Carryover |
文献調査のため今年度購入予定であった図書等について、為替レートの関係から予算が不足し購入に至らなかったものがあった。そのため、端数として残額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
端数となった金額は次年度に購入予定である図書の予算に充当することとしたい。
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