2016 Fiscal Year Research-status Report
大学初年次における消費者教育のプログラム開発と評価
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16K00743
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
神山 久美 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (50611076)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 消費者教育 / 初年次教育 / 消費者市民社会 / アクティブ・ラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、大学初年次における消費者教育について、指導・評価モデルを構築することを目的とする。初年度(2016年度)は、消費者教育や初年次教育に関する文献調査や事例調査を行い、それらを踏まえた授業試行を実施した。 消費者教育や初年次教育の理論的検討などから、初年次における消費者教育導入の意義について考察した。大学教育改革によって、大学教育が急速に変化している状況であり、特に初年次教育の重要性が指摘されている。また「消費者教育の推進に関する法律」が施行され、大学においても消費者教育の実践が求められている。初年次への消費者教育の内容の導入は大学教育において意義あるものであり、指導方法としてアクティブ・ラーニングが適していると考えられた。先行研究や事例調査では、大学での消費者教育の導入に関してさまざまな課題が挙がっていたが、それらを解決する一方略としても、大学初年次における消費者教育の導入が望ましいことを確認できた。 これらを踏まえて、初年次学生を対象とした消費者市民社会の形成への参画を目指す指導内容・方法を検討し、授業試行を行った。初年次教育は、その大学独自の組織的なカリキュラムの中で行われていることが多いため、大学の組織的な取り組みのなかでの消費者教育の実施を検討し試行した。 これらの成果の一部を、日本消費者教育学会第36回全国大会(横浜国立大学)で「大学初年次における消費者教育」として口頭発表した。また、同学会に、「大学初年次における消費者教育~導入の意義と試行~」として論文を投稿した(掲載決定)。 次年度は、理論研究・事例調査を継続し、指導法・評価法の検討を重ね、大学初年次における消費者教育のプログラム提案に向けて研究を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2016年度の研究計画の予定通りに、文献調査、事例調査などを行い、授業試行をすることができたため。また、研究成果の一部を学会で口頭発表し、論文投稿ができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も継続的に当初の研究計画に沿って進める予定である。 今年度は、理論研究を踏まえて授業試行を行ったが、次年度はさらに理論研究を継続し、指導法・評価法の検討を重ね、大学初年次における消費者教育のプログラム提案に向けて研究を進展させていく予定である。
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Causes of Carryover |
旅費を低額に抑えられたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
学会参加費等の旅費に充当する予定である。
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