2017 Fiscal Year Research-status Report
質の高い情報通信技術者を育成するための総合的なカリキュラムの開発と普及
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16K00990
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
重村 哲至 徳山工業高等専門学校, 情報電子工学科, 教授 (80215970)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 情報処理教育 / オペレーティングシステム / コンパイラ / コンピュータ・アーキテクチャ / カリキュラム / 教科書 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ICT技術の本質を理解し、高度な技術課題に対応可能なICT技術者を育成するためのカリキュラムを開発することである。まず、教材用コンピュータ(TaC)のハードウェア、オペレーティングシステム、言語処理系を作成しそれらの設計を公開する。次に、これらの教材を念頭においた教科書とカリキュラムを開発する。 平成28年度に教材用コンピュータの設計データやオペレーティングシステム、言語処理系のソースコードを整理し、Githubに公開した。平成29年度は、オペレーティングシステムの教科書の執筆を進めた。 教科書は、教材用のオペレーティングシステムのソースコードを実装例として参照する点でユニークなものである。これまでに、1章「オペレーティングシステムとは」、2章「前提知識」、3章「CPUの仮想化」、4章「スケジューリング」、5章「プロセス同期」、6章「プロセス間通信」、7章「モニタ」、8章「主記憶」、9章「メモリ割り付け方式」、10章「メモリ割り付けプログラムの例」、11章「セグメンテーション」、12章「ページング」まで(160ページ)が完成し、他に「ファイルシステム」(30ページ分)の執筆がほぼ完了した。 完成した部分は既にhttps://github.com/tctsigemura/OSTextBook/にTeXのソースコードとともに公開している。また、予定には無かったが、コンピュータ・アーキテクチャの基礎を学習するための、機械語教材用コンピュータ(TeC)の教科書の改訂を行い、これもGithubに公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度に行ったソースコードの整理と公開の際に、解説書を執筆する計画であったが、断片的なドキュメントのみになっている。 オペレーティングシステムの教科書を完成させた後で、コンパイラ、コンピュータ・アーキテクチャの教科書を順次執筆予定であるが、平成30年度中に完成しそうにない。
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Strategy for Future Research Activity |
8月までにオペレーティングシステムの教科書を完成させる。 9月からTeCの再設計を題材にしたコンピュータ・アーキテクチャの実験・実習用の教科書を作成する。
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