2016 Fiscal Year Research-status Report
エネルギー・環境問題の理解を促進する太陽熱発電装置及びカリキュラムの開発と評価
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16K01008
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
山本 利一 埼玉大学, 教育学部, 教授 (80334142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻窪 光慈 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (00431726)
森山 潤 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (40303482)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | エネルギー教育 / 太陽熱発電 / 技術・家庭科 / エネルギー変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,近年,緊迫しつつある日本・世界のエネルギー情勢や環境問題に関する科学的理解を促しながら,生活の基盤となるエネルギー・環境問題を適切に評価・活用する能力を育成することを目的とする。H28年度の研究実績(具体的内容)を下記に示す。 ①現状の調査(学習指導要領での実施状況を把握)について:小中学生及び高校生のエネルギー・環境問題に関する学習指導の実態調査として,教科書,学習指導要領を基に,活用されている教材やカリキュラムを把握した。特に,教科書におけるエネルギー・環境問題の取り扱いを調べ,学習可能場面を検討し,小学校理科,小学校社会,中学校技術・家庭科,中学校理科でのクロスカリキュラムが必要であることが確認された ②学校現場が求める教材・教具,カリキュラムの把握について:新教育課程に追加されたエネルギー・環境問題に関する指導内容と,学校現場が求める教材やカリキュラムを小学校3校,中学校4校でフィールドワークを行い,実態を調査した。 ③太陽熱発電装置 (ベルチェ素子利用)の開発(28~29 年)として:太陽熱発電装置として,集光ミラーを活用し蓄熱体(蓄熱素材の開発メーカー「ネギシ」から協力を得て)を加熱し,吸熱パイプで冷却することで,温度差を生み出し,ゼーベック効果で発電する教材・教具を開発し,特許申請を行なった。実用新案 、2017年1月19日に特許庁に提出。出願番号:実願2017-000181 実用新案登録第3209653号
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
教材の開発が,順調に進み,当初予定していたH29年度末に完成の装置が,年度末に完成し,知的財産権を獲得しできことが極めて大きい成果である。 学校現場での活用方法を検討したい。現在,さいたま市立七里小学校とは,具体的な授業方法の検討に入っている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は,開発した教材・教具に応じた学習カリキュラムの開発を行う。具体的な指導計画や学習展開の事例を実践協力者(埼玉県・東京都教員),指導主事(埼玉県・福井県・山形県・兵庫県)とともに検討する。また,予備実践として,校種ごとに1回の授業実践を行い教材・教具の改善方向性や,指導過程の一般化を検討する。 活用を通して,教材・教具の課題も明確になると考えられる。それの改善方法を検討していきたい。具体的には,活用する時期,気温によって蓄熱材を変更する必要があるかを見極めたい。 実験では,気温15~20℃で行ったが,夏季に実践する場合,それが適しているかどうかを確認したい。また,冷却装置の容量についても,学校現場で十分適応できるかについて確認したいと考えている。気象条件,例えば太陽光の強さなども,実践当日にならないと分からない部分があるので,これらを含めて検討を進めて行きたい。
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Research Products
(2 results)