2017 Fiscal Year Research-status Report
言語背景の相違を考慮した理工系専門課程用学習支援システム開発
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16K01145
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
椎名 広光 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (40299178)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | プログラム学習 / アンケート分析 / ニューラルネット翻訳 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、下記2項目について研究を進めた。 (1)講義アンケートの自由回答のコメントに対しては、ポジティブ・ネガティブによる極性評価を、コメントとコメントを構成する単語を再帰的に評価に、極性評価の分布関数に混合正規分布を取りいれた手法で解析を行った。評価ランクの頻度による手法に比べて精度が向上した。精度の向上とともに、講義で重要視すべき点を抽出することや講義ごとの評価や教員ごとの評価分布を可視化についてもおこなった。また、商品レビューなどで使われているニューラルネットワークによる評価分析についても行い、手法の比較を行った。 (2)プログラミング的思考に関する手続き学習する補助については、プログラムリストからのコメントを自動的に生成するシステムの構築を行った。本年度は引き続き講義資料との重要度の関連からプログラムの講義の演習問題に対する手続き生成とコメントの短文化について検討を行った。加えて、新たにプログラムの演習を作成した時のように、コメントが付されていないプログラム対してもコメントの生成や手続きの生成が必要である。そこで、プログラムのソースコードを学習させ、新しいソースコードに対するコメントを生成について研究を行った。手法としては、プログラムのソースコード1行とそれに対応するコメントの対訳を作り、コメントの一対一に対応付けたデータに対してニューラルネットワーク翻訳モデルを改良した方法を適用した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目としては、講義アンケートの自由回答のコメント分析については、分布関数の収束を考慮した手法を見直すことにより改善が見られた。また、プログラム教育用システムについては、ニューラルネット翻訳モデルを利用することで新しい演習課題のプログラムに対しても手続きが生成できるようになってきている。
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Strategy for Future Research Activity |
講義アンケートの自由回答のコメントについては、データ量が少ないため、データ量が多い商品レビューのような場合とは相違し、ニューラルネット手法をそのまま利用することは難しいと考えられる。また、ニューラルネットによる手法では、コメントと単語の関係が取得することができないため、コメントと単語の関係が分析できるような改善を考えている。 プログラムの手続きの生成については、ニューラルネットワークを利用した手法を考えている。プログラムのソースコード1行とそれに対応するコメントのほか、プログラムの処理手続き単位を構文情報から取得し、構文との関係からコメント生成、そして手続き生成を行いたい。また、コメント生成にいては、日本語の理解力に合わせてコメントを生成することで、小中高の学習段階が違う学習に適用を考えている。実現手法としては、外国人学習者向けへのやさしい日本語変換システムを、プログラム手順学習に適用することを考えている。
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Research Products
(10 results)