2018 Fiscal Year Research-status Report
ブラジルにおける格闘技の意義 ~格闘技観、教育観、娯楽観~
Project/Area Number |
16K01712
|
Research Institution | Yokkaichi Nursing and Medical Care University |
Principal Investigator |
菱田 慶文 四日市看護医療大学, 地域研究機構 地域研究センター, 研究員 (60625862)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 哲也 茨城大学, 教育学部, 准教授 (30613921)
細谷 洋子 東洋大学, ライフデザイン学部, 准教授 (60389856)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | ソーシャルプロジェクト / ファベイラ / ブラジリアン柔術 / 総合格闘技 / 柔道 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、研究代表者の菱田と分担者の中嶋は、サンパウロにて、ブラジル講道館会長やその他、移民初期における柔道教育の聞き取り調査を行った。ブラジルにおける柔道普及の発展史の概要を把握し、その柔道普及におけるソーシャルプロジェクトの概要においても調査することに成功した。ブラジルにおけるソーシャルプロジェクトとは、個人間で行われる小規模なボランティア活動もあれば、NGOなどの団体が国家や企業を巻き込んで行っている大規模なものまで多様であった。特に柔道でのソーシャルプロジェクトの活動は、国家を巻き込んだ活動を行っている。なかでもリオデジャネイロオリンピックの金メダリスト、ラファエラ・シウバ選手を込んだ輩出したヘアソンというNGOは、その代表的な例である。ラファエラ・シウバ選手は、リオの貧民窟であるファベイラ出身者である。ヘアソンというNGOは、柔道だけでなく、子ども達に基礎的な学力を身につけさせるように、学習の支援や職業訓練も行っていることが明らかになった。また、UFC王者、バンダレイシウバ選手の総合格闘技(MMA)のソーシャルプロジェクトについてもインタビューに成功した。シウバ選手は、ブラジルにおいて学校教育において格闘技を導入することを希望している。理由は、青少年を犯罪から遠ざける為である。犯罪が身近におきるブラジルでは、格闘技において、訓練させることによって規律や仲間の大切さを知り、試合に出るために身体を鍛えることが教育につながる事を強調した。これらのようなソーシャルプロジェクトの役割や意義を語った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
着実なインタビューによる研究成果があるため
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、研究分担者、細谷の渡伯によるデータ収集と翻訳と、ブラジル人格闘家・柔道家との継続した調査において、ブラジルにおける格闘技の意義を明らかにしていきたい。
|
Causes of Carryover |
今年度で研究を終了する予定であったが、研究分担者の細谷の渡伯が延長されたことにより、来年度のデータ収集のために、本年度分を繰り越すことにした。
|
Research Products
(2 results)