2019 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of muscle oxygen dynamics in deep tissue using transmitted NIR light
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16K01735
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
木目 良太郎 東京医科大学, 医学部, 講師 (90366120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庭山 雅嗣 静岡大学, 電子工学研究所, 准教授 (40334958)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 近赤外線時間分解分光法 / 自転車運動 / 筋酸素動態 / 平均光路長 |
Outline of Annual Research Achievements |
近赤外線分光法(NIRS)を用いた運動時の筋組織計測は、その計測方法が簡便なことからスポーツ医科学の分野でも広く利用されている。これらの殆どが平均光長路(MPL)を一定として計測しているmodified Beer-Lambert law(MBLL)を用いているが、運動強度の増加に伴うMPLの変化について検討した研究はみられない。特に、高強度運動時では脱酸素化ヘモグロビン(deoxy-Hb)や総ヘモグロビンが増加すると報告されていることから、脱酸素化ヘモグロビン濃度の変化を特に受けやすい760nmの(MPL)は運動強度の増加に伴い短縮する可能性が考えられる。そこで我々は、平均光路長が算出可能な近赤外線時間分解分光法装置(NIRTRS)を用いて、自転車運動時における平均光路長の変化について検討した。その結果、763nmの平均光路長は運動強度の増加に伴い9.8%短縮することが明らかとなった。また、MPLを実測した際のdeoxy-Hbは、運動強度の増加に伴い約82.0%増加したのに対し、MPLを一定と仮定したMPLLで計算した際のdeoxy-Hbは約46.7%であった。このように、MPLを一定として計測しているMBLLではdeoxy-Hb濃度変化を過小評価している可能性が明らかとなった。また他の波長に比べて特に760nmのMPLの短縮が顕著なことから、MBLLを用いてdeoxy-Hb濃度を計測する際には注意が必要である可能性が示唆された。
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