2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K02185
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Research Institution | Wako University |
Principal Investigator |
松村 一男 和光大学, 表現学部, 教授 (70183952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 千恵子 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (00761719)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 神話 / 学校教育 / 伝統的言語文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
(松村)初年度でもあり計画全体の準備期間として、まず資料収集とその分析、今後の研究の展開の基礎固めを目標とした。そしてその過程で、中間報告的ではあるが、いくつかの学会、シンポジウムに参加して発表をし、その後論文化し、最終的には報告書に資料とともに収録することを考えた。 具体的な成果報告としては、①平成29年度6月に英国エジンバラで開催される国際比較神話学会において日本の学校教育における伝統的言語文化の歴史的変遷と現在の状況について報告を予定し、そのための論文を用意した。学会においては、“How myths and folktales are taught in present-day Japanese schools”として発表予定である。日本語では現在の神話教育の実態や授業実践、あるいは過去の神話教育についての報告も少なからずあり、研究の貴重な資料となっているが、英文での神話教育の過去から現在までの概観は見当たらず、その面では海外の研究者への発信としてこの分野での研究への一つの貢献となると考える。なお、この原稿はその後、同学会の英文論集に所収される予定であり、日本語版も科研報告書に所収する予定である。②日本の神話教育の海外への発信の別の機会として日本に海外とくに近隣の韓国の研究者に来ていただいて、神話教育の今後について意見交換をする機会を設けたいと考え、平成30年2月に日韓のシンポジウムを勤務校で開催する方向で調整を進めた。 (大澤)①神話教育について付属小において授業参観を行った。②公立小中校(立川市、米子市)において神話教育の授業実践を行った。③出雲において神話調査および資料蒐集を行った。④日本の場合との比較研究の資料蒐集の目的で、デンマークのスヴェンボー市小学校において、伝統的言語文化の教育の状況を調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本科研研究の目標は、最終年度における論文集+資料集としての著作の刊行およびその著作の関係研究機関への配布を通じて、今後の学校教育における伝統的言語文化の位置づけの理論的確率にある。そのための過程として、平成28年度に予定していた資料取集や小学校における実際の模擬授業は予定通りに進められた。
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Strategy for Future Research Activity |
学校教育における伝統的言語文化の将来的あり方の提言の一環として、海外の伝統的言語文化の研究者との交流の中で本科研研究の研究者と協力者による研究成果の公表と海外の研究者とのディスカッションを通じて、より国際的に評価されるような提言プログラムになるようにと計画している。具体的には平成30年度2月に本科研代表者の勤務校である和光大学において韓国の伝統文化研究者との共同シンポジウムを開催し、これまでの研究成果を発表することがすでに決定され実現のための準備が進んでいる。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] 日本における比較神話学の研究動向2016
Author(s)
松村一男
Organizer
The 5th International Academic Symposium for Jeju Studies
Place of Presentation
KAL Hotel, Jeju Island, Korea
Year and Date
2016-10-07
Int'l Joint Research / Invited
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