2018 Fiscal Year Annual Research Report
Developmental foundation of natural aesthetics in environmental aesthetics
Project/Area Number |
16K02255
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
平山 敬二 東京工芸大学, 芸術学部, 名誉教授 (50189867)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長澤 麻子 立命館大学, 文学部, 教授 (30611628)
加藤 泰史 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (90183780)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ゲルノート・ベーメ / 環境美学 / 自然美学 / 環境倫理学 / エコロジー美学 / 自然美論 / 現代ドイツ美学 / ドイツ哲学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題遂行の最終年度に当たる本年度においても、当初の研究計画にしたがって、春と夏の2回にわたって、それぞれ2日間の合同研究会を東京工芸大学中野キャンパスにて開催した。昨年度公開のかたちで開催された『エコロジー美学をめぐる国際ワークショップ』に興味をもって外部から参加した横山陸氏が、本年度からは研究協力者としてわれわれの課題研究に加わり、夏の研究会において「ハルトムート・ローザの共鳴理論における環境美学と環境倫理学との交点」というテーマで研究発表を行った。その他にこれまでに新たに加わった研究協力者の参加も得て、計9件の研究発表が本年度の合同研究会において行われ、本研究課題である「環境美学における自然美論の発展的基礎付け」をめぐって大変有意義な議論が展開された。今年度は最終年度ということもあり、できれば昨年度に引き続き、当初計画された海外の共同研究者を招聘して再度の国際ワークショップを開催することも計画されたが、諸般の事情からその実現が困難となり、それをおぎなうかたちで、研究代表者である平山がゲルノート・ベーメ氏(ダルムシュタット工科大学)を訪問し、同氏と約6時間にわたって現代における環境美学および自然美学の諸問題について意見を交わし、その会談の結果を春の合同研究会で報告した。ベーメ氏との会談が契機となり、本研究課題遂行メンバーの協力のもとに、ベーメ氏の環境美学にかかわる著書の日本における翻訳出版計画が春の合同研究会で話し合われ、その実現に向けて具体的な手続きが現在進行中である。 本研究課題の基本的な研究目的は、現代ドイツにおける自然美学研究をもとに、ドイツ人研究者と日本人研究者との共同研究により、従来の日本における環境美学研究の枠組みを超える新たな環境美学研究の可能性を探求することにあるが、本年度の研究遂行も十分とはいえないまでも、その課題に沿ったかたちで遂行された。
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Research Products
(48 results)