2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K02506
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
小倉 いずみ 大東文化大学, 法学部, 教授 (00185563)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ニューヨーク植民地 / ラルフ・エマソン / コネチカット古地図 / 北西部条令 / 反奴隷制運動 / Alan Lawson / David D. Hall |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度は本研究の初年度だが、研究成果を発表する機会が多かった。2016年5月に九州アメリカ文学会大会で発表し、11月に講演を行い、2017年3月にメアリランド州ボルチモア市で発表を行った。 2017年3月のアメリカ出張においては、ニューヨークでオランダ植民地であった1630年から1664年までの遺跡を確認した。3月25日に本研究による研究成果を、Northeast Modern Language Associationの年次大会で発表した。研究発表セッションは “Human Rights discourse in Antebellum Culture (Panel)”で、Chairは Greg Garvey (SUNY Brockport)教授、パネリストは3名であった。小倉は二番目に“Ralph Waldo Emerson and the Antislavery Movement”というタイトルで発表を行い、その後質疑応答が行われた。大会の期間中にジョンズ・ホプキンズ大学のラーザー・ジフ先生にお会いし、発表の原稿を読んでいただき、コメントをしていただいた。 海外共同研究としては、2016年10月にハーバード大学のデヴィッド・ホール先生が来日されたので、講演会を開催した。講演タイトルは“Religion, the State, and Civil Society: A Contested Relationship in the United States”である。またボストン大学のアラン・ローソン先生が10月に来日されたので、アメリカ思想史の最近の研究動向を教えていただいた。 小倉は2016年11月に東京の創価大学英文学会に招聘され、約2時間講演を行った。講演のタイトルは「アメリカの民主主義と自由の理念――植民地時代からアメリカ独立革命まで」である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初年度だが、研究発表を中心に進めている。アメリカ植民地時代から独立革命の時代に、13の植民地が西部の土地をめぐって争った歴史を九州アメリカ文学会大会で発表し、11月に植民地時代からエマソンまでの思想を主題に講演を行い、2017年3月にメアリランド州ボルチモア市で発表を行った。発表の際に配布資料として25ページの英文論文を執筆した。これは今年度の重要な研究成果である。 また3名の海外共同研究者と直接会合を持った。ホール先生とローソン先生は東京において、ジフ先生はボルチモア市でお会いし、研究を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年7月は、Henry David Thoreauの生誕200年を祝う記念大会がマサチューセッツ州コンコードで開催される。この大会でエマソンとソローにおける「言語の逆説的表現」について発表を行う。これはテキストを中心に、二人の思想を分析し、効果的な表現として逆説を使用したレトリックを解説する。 またアメリカ文学史に関して、共著を出版する予定である。江藤秀一・笹田直人編『英語教師のための教養講座シリーズ』を開拓社から出版する。小倉の担当は、第6章「アメリカの歴史と文学」の3「ピューリタニズムと文学」、および第7章「アメリカの四季の祭りと行事」である。2017年10月に刊行を予定している。 英文論文として、日本ソロー学会はHenry David Thoreau in the 21st Centuryを金星堂から出版する予定であり、小倉は論文を寄稿している。
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Causes of Carryover |
2017年度は、研究成果を発表したNortheast Modern Language Associationの年次大会が3月末に開催されたため、2016年度の支出額を決定した後だった。このため海外出張を清算しなかったので、次年度使用額として繰り越された。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2017年度は、2017年3月に行ったアメリカへの出張を清算し、さらに7月に2回目の研究成果を発表するためボストンに出張する予定である。
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Research Products
(8 results)