2019 Fiscal Year Annual Research Report
Basic research and study for the basic information encyclopedia of early modern lexicons(setsuyoshus) in Japan
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16K02724
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
佐藤 貴裕 岐阜大学, 教育学部, 教授 (00196247)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 辞書史 / 節用集 / 日本語史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度においては、研究計画の一定の成果としてまとまりをつけることに重点をおき、前年度までの調査の整理を中心に研究・検討を進めた。なお、調査の余地が出てくることが予想されるので、2020年1~3月に補充調査をおこなうこととしていたが、COVID-19のため調査出張がはばかられたため、所期の研究計画が達成されなかったのは遺憾であった。ただし、「近世節用集事典(稿)」https://www1.gifu-u.ac.jp/~satopy/kkn1619.htmにおいて、約170本の情報を発信することができた。 原本収集は、四天王寺(大阪、4月・10月)、京都市勧業館(5月)などにおもむいて行なうかたわら、旅費の節約および旅行時間の省略が期待されるのでネットオークション・通信販売等を積極的に利用した。節用集については24本を得た。17世紀刊行書7本では、近世極初期の元和5年版(下巻のみ)を得たのをはじめ、従来元禄8年刊本のみ知られていた内題を存しない異本の元禄10年再刊本を発見した。18世紀刊行書12本では、これまで宝暦9年刊本のみ知られた『新撰部分節用集』の明和期刊本、『〔増字百倍〕早引節用集』の初版本、イロハ・意義・片仮名総画数検索の『懐宝早字引』、これまで知られなかった『蠡海節用集』安永8年刊本などを得た。19世紀刊行書5本には、余白を切り詰めた『大成無双節用集』1冊本を得た。このように、前年度までも価値のある異本を収集し得たが、本期においてはそれらを上回る収集を実施することができ、近世節用集の全貌を見定めるための貴重な原本収集をおこなうことができた。
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Remarks |
逐次、データを入力中である。
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