2017 Fiscal Year Research-status Report
英語の同族目的語構文と結果構文に生じる非能格動詞の他動化に関する実証的研究
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16K02787
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
大庭 幸男 関西外国語大学, 外国語学部, 教授 (90108259)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 同族目的語構文 / 同族目的語 / 非能格動詞 / 非対格動詞 / 他動詞 / 副詞 / 他動性 |
Outline of Annual Research Achievements |
非能格動詞を伴う結果構文をBNCやCOCAなどの電子化された言語資料を検索して事例収集を行った。また、以下のような論文や著書等を含む文献を精読し、事例収集を行った。Boas, Hans C. (2003) A Constructional Approach to Resultatives, CSLI Publications, Stanford. Carrier, Jill and Janet H. Randall (1992) "The Argument Structure and Syntactic Structure of Resultatives," Linguistic Inquiry 23, 173-234. Fong, Sandiway, Christiane Fellbaum, and David Lebeaux (2001) "Ghosts, Shadows and Resultatives: The Lexical Representation of Verbs," Traitement Automatique des Langues, 42.3, 755-784. また同時に、これらの事例に生じる非能格動詞の種類と使用頻度数と統語的な特徴を調査した。この調査は英語の結果構文の統語的・意味的な特徴と自動詞の他動詞化を理解するために意義のあるものである。 研究成果として、本年3月に「同族目的語とそれを伴う動詞の特性について」を『<不思議>に満ちた言葉の世界』(開拓社)に出版した。また、今年の秋に「自動詞から他動詞へー他動詞文の構造パターンを利用してー」が「英語学を英語授業に活かす』(市河賞50回終了記念出版企画」(開拓社)に掲載される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2016年度には同族目的語構文を取り扱い、2017年度には結果構文を取り扱って、事例収集と動詞の種類、統語的な特徴を調査した。現在のところほぼ計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度(2018年度)は、2016年度と2017年度に収集した事例データ(自動詞としての非能格動詞を伴う事例)と他動詞の目的語の特徴を比較検討する予定である。そして、それによって非能格動詞を伴う同族目的語構文と結果構文がどれくらいの割合でこの特徴を満たすかを調査し、非能格動詞の他動詞化の度合いを動詞ごとに明らかにすることにしている。さらに、その結果を報告書(『英語の同族目的語構文と結果構文に生じる非能格動詞の他動詞化の度合いに関する実証的研究』(仮題)にまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用金額が生じた理由は、当該年度の費目別収支状況に示されているように、旅費と謝金の支出がなかったことによる。旅費については、個人研究費から支出したので、予定していた旅費を支出する必要がなかった。謝金については、言語データの収集と分類を自分自身で行ったので、予定していた謝金を支出する必要がなかった。 本年度(2018年度)は最終年度であるので、これまで通り事例収集と分類・分析を行い、冊子にまとめる予定である。そして、その作業にために謝金等や必要経費を支出する予定である。
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Research Products
(1 results)