2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K02845
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
樋口 晶彦 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 教授 (20189765)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
J Tremarco 鹿児島大学, 教育センター, 准教授 (60389096)
橋口 知 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 教授 (90315440)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 看護英語 / 専門語彙の語構成 / アンケート調査 / タスク中心の指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究実績としては、1年間を通して積極的に国際学会へ出席し、さらに口頭発表を行ったことがあげられる。まず、(1)8月18日からの電気通信大学におけるESPの国際大会への出席において科学技術英語の読解の研究発表において得られた情報がTop-down, Bottom-upの両方のスキーマを活用するという点において有用であった。さらに科学技術英語の一般英語との語法の違いも再確認できたことも有用な情報であった。 ICUのJohn Maher教授と久しぶりに再会して先生の医学英語教育の歴史的変遷に関する御講演を拝聴したことも現在筆者が進行中の医学、看護英語研究において貴重な情報であった。次に(2)9月17日からの第11回ICTEL国際学会(Imperial College of London)への参加において東南アジアのESP教育の進展も理解できた。その後のUniversity of Bristolにおける医学部学生の夏期講習参加の可能性を探ることも出来た。次に(3)11月の中旬からETA-ROC国際学会において看護英語の口頭発表したことも今年度の研究実績として挙げることが出来る。この国際学会は、台湾を代表する英語教育、応用言語学関連の学会であり、旧知のNew Zealandの研究者であるDr. Zang教授、さらに20世紀の応用言語学を牽引されたStephen Krashen教授らと旧交を温め、筆者の研究領域に関していろんな助言を頂くことも出来た。このETA-ROC国際学会は、JACET(大学英語教育学会)からの学会派遣という名誉ある事でもあり、用意周到な研究発表の準備をして臨んだものであった。鹿児島の大学からも外国人教授、日本人大学院生、小生の教えた学生さんらが小生の口頭発表を見に来ていただいたことも有り難いことであった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際学会への参加を通して、看護英語の指導に関して必要と考えられることを(1)語構成の指導、(2)症状(symptoms)(3)痛み(pains)(4)Doctor(Nurse)-Patient talks 医者(看護師)ー患者との対話)などは必要不可欠の指導内容であることが本年度は益々再確認できたと考えている。逆に薬学の基礎知識的な内容は、特に必要ではなかったのかもという印象をアンケート調査から理解できた。薬学の基礎知識として幾つかを導入してはみたが、必ずしもそれが効果があったのかどうかは明白ではない。基礎知識としてはあまりにも薬学の内容が希薄であったのではと考えている。さらに、看護英語で平素頻繁使用されている看護師の携行品、部局名、などの英語は導入必須内容として理解できた。今後は看護英語、医学英語において使用される略語の扱いをどのようにするのかの検討が必要であると思う。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成29年度中に少なくとも2回の国際学会への参加を通して日本人学習者に対して看護英語をどのような内容に精選して、どのような教授法を導入してさらにその評価をどのように行うのかをICT(Information Communication,Technology)を含めたものを検討したいと考えている。さらに、4月のUniversity of Bristolで開催されたBALEAP 2017国際学会へ4日間出席して学んだ多くのことを本年度は7月下旬のAILA(国際応用言語学会)が開催されるブラジルのリオ・デジャネイロで日本人研究者(小生を含めて)三名とUAE, Australiaのあと二名の海外の研究者と共に五名でESP関連教育に関するシンポジウムを行う予定。尚、このシンポジウムへの口頭発表の申し込みは、当該国際学会において審査の上に承認されていることも申し添えておく。
|
Causes of Carryover |
公務の関係で、本年度参加した国際学会の他に予定していた国際学会への参加が不可能になったので次年度へ回して、次年度の7月下旬に予定されている国際応用言語学会でのシンポジウムを行うことが学会より受諾された。小生を含む日本人3名と海外の大学の教員2名とで合計5名によるシンポジウムを2017年7月下旬にリオ・デジャネイロで行う。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
4月の上旬にUniversity of Bristolで開催されたBALEAP 2017へ参加して(参加してきた)そこで得た情報をさらに現在進行中の看護英語、医学英語教育へ反映させることによって7月下旬に開催される世界応用言語学学会でのシンポジウムへと繋げる予定である。 既に世界応用言語学学会よりはシンポジウムの開催の受諾を受けている。さらに、昨年11月に参加した台北でのETA-ROC国際学会への参加も検討中である。
|
Research Products
(4 results)